テーマ図

今回は▲79玉ー△52玉の格好での▲45桂仕掛けを検討したい。

▲45桂と仕掛けるのは珍しい。代えて▲88玉と上がり、△42玉には▲45桂。△63銀に▲67銀とする変化が先手有力だ。

テーマ図の仕掛けは、現状後手戦えるとされている変化だ。しかし変化は深い。

こちらの記事で検討した変化だ。気になる変化を補足していきたい。

△44銀と上がる変化

手順 △44銀▲24歩△同歩▲同飛△13角▲27飛△46角▲23角。

▲45桂には△22銀、△44銀、△42銀の分岐になる。

△44銀には▲24歩△同歩▲同飛と歩交換する。△23歩▲29飛となれば先手十分。

▲24同飛に後手は△13角と反撃する。この△13角は△52玉型だから成立する手だ。△42玉型だと△13角に、▲29飛△46角▲47金△28歩▲39飛△24角▲25歩△13角▲15歩で先手指せる。△52玉型なら▲25歩に△42角と引ける。

△52玉型に▲29飛と引くのは先手不満なので、▲27飛△46角▲23角とする。

手順 △31金▲34角成△33歩▲23馬△19角成▲22馬△24歩▲同飛△46馬▲23飛成△22金▲同竜△63玉▲11竜△86歩▲同歩△45銀直。

▲23角の局面は、△31金、△42金、△26歩▲同飛△25歩▲同飛△33桂の分岐になる。

△31金と引くと一直線の変化になる。

▲22馬に一回△24歩と打つのが好手だ。▲同飛△46馬▲23飛成△22金とすることで、一手と一歩を交換している。

最終図の形勢がどうか。

手順 ▲47歩△36馬▲83香△41飛▲82香成△81香▲同成香△同飛。

▲47歩に代えて▲47香は、△56銀▲46香△67桂の踏み込みがある。以下▲88玉は△79銀▲87玉△83香。▲69玉は△26角▲58金打△47香▲56歩△48香成▲67金右△37角成でいずれも後手指せる。

▲47歩に△56銀▲46歩△67桂は、▲69玉の変化になったとき、最後△37角成が▲46香取りにならないので、▲79玉と寄って余せる。

よって▲47歩には△36馬と寄る。先手に手番が渡るが、攻め方が難しい。

▲22竜と引くと、△56銀▲同歩△13角が王手飛車だ。▲12竜も△56銀▲同歩△45馬で後手良し。

竜を二段目で活用するのは難しいので▲83香と打つが、△41飛▲82香成△81香で千日手模様になる。△81香に▲91成香としても△86香▲同銀△59角がある。

▲83香に代えて▲84香と打って、逃げてくれれば先手が得するが、△同飛▲21竜△61香のような変化になったとき先手が損する。△83飛の格好なら最後、▲75歩△同歩▲74歩△同玉▲76歩と攻めて先手指せる。

△31金と引く一直線の変化でも、先手が勝ちに持っていけるか不明だ。

△42銀の変化

手順 △42銀▲24歩△同歩▲同飛△44歩▲75歩。

△44銀と上がる変化も後手不満ないが、△42銀と引いて△44歩を狙うのは真っ向から咎めようとした手だ。

以下▲24歩△同歩▲同飛△44歩に▲75歩と突く。△52玉の格好なので▲44桂のキズが残るのが気になる点だ。

手順 △23歩▲29飛△63銀▲74歩△同銀▲55銀△45歩▲64銀。

△23歩に▲34飛は、△43銀上▲32飛成△同銀▲74歩△29飛の王手が厳しい。よって▲29飛と引く。

△45歩▲74歩は後手が悪いので、何か桂頭を受ける必要がある。△63銀の受けには▲74歩△同銀▲55銀と進軍する。

以下△45歩▲64銀と進んだ最終図。次に▲73銀成△同金▲44桂がある。△43銀と受けても、▲75歩△83銀▲45歩で後手陣をまとめるのに苦労する。▲75歩△83銀の交換が入ったのは大きい。

手順 △63銀▲74歩△同銀▲75歩△63銀▲65歩△23歩▲64歩△同銀▲29飛△45歩▲74歩。

△23歩を打たずに単に△63銀と引く工夫も考えられる。同じように▲74歩△同銀▲55銀△45歩▲64銀とすると、△33銀が▲44桂を受けつつ飛車取りになっていて味が良い。先手は違う攻め方をしたい。

△63銀に▲23角も考えられるが、△13角▲29飛△23金▲同飛成△22歩で一回は受かる。以下▲29竜と引いてどうか。

▲74歩△同銀▲75歩△63銀▲65歩は積極的な指し方だ。△同歩は▲55銀。△同桂は▲同銀△同歩▲55桂で先手指せる。

△23歩と打ち、▲29飛ならそこで△65桂とすれば後手指せるが、▲64歩の取り込みが入る。△24歩は▲63歩成△同玉▲74角△54玉▲63銀△同金▲55銀で決まる。

よって△64同銀になり、▲29飛△45歩▲74歩となった最終図は先手を持って指してみたい。以下△65桂▲63歩△同玉▲66銀が予想される。

手順 △23歩▲29飛△63金▲72角△82飛▲63角成△同銀▲74歩△同銀▲55金。

最後に△23歩▲29飛に△63金と受ける手を見ていきたい。これなら▲55銀の進軍がない。一方で▲72角の打ち込みがある。

▲72角に△84飛は▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲34飛△43銀上▲32飛成△同銀▲83金で先手良し。

△82飛▲63角成に△同玉は▲74歩△同玉▲75歩△同玉▲15歩で先手良し。▲15歩に代えてすぐ▲76銀もあるが、後手玉が露出しているので▲15歩の攻めも間に合う。

▲55金と打った最終図は▲64金と▲44金の両方見ている。先手の攻めが繋がっている。

今回は▲45桂に△44銀か△42銀かを比較した。

△42銀は後手に怖い変化が多そうだ。△44銀と上がり、以下▲24歩△同歩▲同飛△13角▲27飛△46角▲23角と進んで△31金、△42金、△26歩かの変化になりそうだ。

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