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22玉32金型では▲24歩△同歩▲23歩から攻められたが、22金32玉型なので、△同金と取り返した時に43の地点が玉によって守られている。
見慣れていないと違和感があるかもしれないが、優秀な形なのだ。
こうなると先手の34角の働きが悪いので、▲25角と引いて攻めを立て直す。

▲25角に対して、

①△54歩 と56の銀を追い返す狙いの手

②△54銀 と中央を厚くする手が考えられる。

①には、▲15歩△同歩▲13歩と端から攻めていく。

この局面は手が広い。考えられる手は・・・

①△13同金 
②△13同桂
③△52金
④△24角

①は悪手で、先手の攻めが決まってしまう。▲15香△14歩に▲12歩が好手。

△12同金は▲24歩△同歩▲14角で調子が良いし、△12同香は▲14香△同金▲43角成△同玉▲23飛成で後手陣は崩壊する。△52玉や△33歩の時に▲12竜と取れるのが▲12歩と叩いた効果。14の金取りもおまけでついてくる。

②の△13同桂も少し無理な受け方。▲14角に△25桂が狙いの手だが・・・

▲25同角△24歩▲34角△33歩に▲23歩△21金と楔を入れてから▲33桂成△同銀▲35歩ぐらいで先手が指せる。

この局面は駒の損得がないのだが、先手陣が安泰なのに対して後手陣はバラバラ。先手は▲45桂と攻める手が残っているし、▲45角から立て直すことも可能で悪い所が一つもない。

③の△52金は渋い手。▲15香と走った時に△13桂と時間差で歩を取り払うのが面白い。

②の変化と同じように▲14角とすると、△25桂▲同角△15香で先手大変。しかし、▲16角が正しい対応で、△24角▲14香と対応すれば先手指せる。

④の△24角は手堅い一手。

△24角と打たれると端攻めは受け止められている。先手は後手の角を自陣に打たせたことに満足して、▲47金と上がっておく。先手からの攻め筋が無いようだが、▲39飛~▲35歩と玉頭からの攻めが狙いとして残る。後手はそれを警戒して、△42玉▲39飛△52金とする手は考えられるが、これにも▲35歩と伸ばす。

▲35歩に対して、

①△35同銀 から攻め味を出す手
②△35同角 と落ち着いて歩を補充する手
③△51玉  と玉を早逃げする手が考えられる。

①の△35同銀は攻めを呼び込むことになり危険な一手。先手は▲65歩から手を作りに行く。後手はそこで△46銀と攻めたいが、▲44歩が激痛だ。

△同歩は▲46金△同角に▲43銀と打って詰むし、▲44歩に△47銀成も▲43歩成△同金▲同角成△同玉▲44歩で先手勝勢だ。
戻って▲65歩には△同歩と取るぐらいだが、▲15香と走って攻めが続く。

ここでも△46銀は▲44歩が激痛なので無理。この局面で△36歩と飛車先を押さえる手には▲12歩成△同香▲同香成△同金▲27香が好手で先手有利。

間接的に24の角を狙っており、▲34角や、▲43角成の筋が後手は脅威だろう。よって、▲15香と走った局面では、△15同角▲35飛△59角成と進むが、そこで▲33歩の垂らしが好手。次に▲32歩成△同金▲53銀が厳しい狙いだ。

▲33歩に対して、

①△31歩 と辛抱する手     
②△26馬 と攻め駒を攻める手が考えられる。

①△31歩には、じっと▲34飛が好手。次に▲64歩△同銀▲54飛となれば先手好調なので、後手も△64香と攻防手を放つが、▲75歩が厳しい一手。

△同歩は▲74歩△同銀▲54飛でまずいが、△84飛と受けるのも▲74歩△同飛▲75歩で先手優勢。△75同飛は▲76歩△74飛▲75銀で飛車が捕まるし、△84飛には▲74銀で攻めが続く。上図▲75歩に△86歩▲同歩△66歩と攻めるのは、▲74歩からの攻め合いでも▲68歩と手堅く受けても先手優勢だ。

②の△26馬は先手としては一番気になる手だ。

△26馬に対して▲36金と上がって受けるのが好手。以下△35馬▲同金△39飛▲88玉△86歩▲同銀△35飛成で金がボロっと取られるうえに、25の角取りで先手がまずそうに見えるが、▲64歩が良い切り返し。

▲64歩には以下△同銀▲72角△86飛▲同歩△25竜▲54角成まで進む。

この局面は先手が香損だが、64の銀取りが残っているし、▲61飛が詰めろで入るので先手が有利だ。後手はこの変化が不利なら攻め合いを目指さない方が良さそうだ。

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