目次

第1図

今回は▲78玉と寄らず、▲26銀と出る変化を見ていきたい。

△85歩保留の変化と類似するところがある。

▲26銀で▲46銀と上がると△54銀や△54歩▲35歩△45歩の変化が生まれる。▲26銀は△45歩が銀に当たらないのがメリットになる。一方で△54歩から△42角ー△64角と牽制する筋がある。

第2図

手順 △54歩▲35歩△42角▲34歩△64角▲37銀△53銀▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲26飛△34銀▲46銀△74歩▲78玉△41玉。

▲26銀には△42角ー△64角と牽制する。

▲37銀にすぐ△34銀は▲44角があるので一回△53銀と上がる。対して▲46銀と上がると△34銀▲24歩△同歩▲同飛△23銀▲26飛△24歩と銀冠に組む順と、△45歩▲37銀△44銀右とする順のどちらも有力だ。

△84歩+▲79銀の格好では▲46銀に△45歩は▲11角成△46歩▲同歩△同角▲26飛△55角▲21馬△99角成▲77桂で先手良しの変化だが、今回は△85歩+▲88銀なので△55角が銀に当たり後手指せる。

▲24歩から歩交換し、▲26飛ー▲46銀と構えて良い形になった。しかしこのあとの攻め方に悩む。最終図は一局ながらも、後手としては不満のない序盤戦だ。

第3図

手順 ▲34歩△86歩▲同歩△同角▲同角△同飛▲87歩△82飛▲78玉△34銀▲46歩△14歩▲37銀△43金右▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲28飛。

▲34歩には△86歩も目につく。

▲86同歩△同角▲同角△同飛▲87歩に△55角は▲86歩△28角成▲83飛で先手優勢。

△14歩は▲35歩△43銀▲15銀の攻めを消している。△14歩には▲16歩と受けておいて、次に▲15歩△同歩▲13歩△同香▲24歩△同歩▲12角を狙うのも有力だ。

▲37銀から▲24歩と歩交換しておいても先手十分だ。最終図は先手を持ちたい。

△86歩では△64角が勝る。

第4図

手順 ▲46歩△42角▲45歩△64角▲37銀△53銀▲48飛△55歩▲46銀△54銀左▲44歩△同銀▲45歩△33銀▲78玉△41玉。

▲35歩には△42角から△64角と転換されて先手がうまくいかなかった。そこで▲46歩とつくのはどうか。△42角に▲45歩を見ている。

▲46歩に△53銀とするのは▲35歩△74歩▲34歩△同銀▲38飛△43銀▲35銀となって先手指しやすくなる。▲45歩が見えているが、△42角から△64角と転換する。

▲37銀△53銀の受けに▲44歩△同銀▲45歩△33銀▲48飛△55歩▲46銀△54銀となっても本線の変化と合流している。

最終図は先手不満。▲45歩、▲46銀の格好が重く、攻めの形を作れない。

手順 ▲48飛△45歩▲11角成△19角成▲21馬△46香▲47香△同香成▲同飛△29馬▲45飛△44歩▲48飛△74歩。

▲37銀に代えて▲48飛はどうか。

△45歩以下桂香の取り合いになる。手順中▲47同飛に△46歩は▲49飛で桂馬に紐がつくし、△46香も▲37飛△29馬▲35歩で△46香が重い。よって△29馬になる。それならば▲21馬に△29馬としても結局合流するのだが、△29馬が▲47飛に当たるので確実に▲45飛の一手にしている意味がある。

▲48飛と引いた局面で後手の手が広い。△86歩▲同歩△同飛としておくのも有力だ。△74歩は次に△64桂▲77銀△73桂の活用を見ている。

後手指せる変化だ。

手順 ▲48飛△45歩▲11角成△19角成▲21馬△46香▲47香△同香成▲同飛△29馬▲45飛△44歩▲同飛△同銀▲32馬△46桂▲49香。

▲88銀型で△64角▲48飛の変化は後手指せるが、これが▲78銀型だと先手有力の変化だ。

違いは△44歩のとき▲同飛とできる点だ。▲88銀型では△44同銀▲32馬△46桂のとき壁銀で後手良しだった。▲78銀型なら▲79玉ー▲88玉と逃げる余地がある。

▲78銀型は△88歩や△88角のキズがあるのでまた違った変化になるが、この変化はできるようになる。

第5図

手順 ▲24歩△同角▲35歩△同歩▲45歩△53銀▲38飛。

▲45歩に代えて▲24歩とつく手も考えられる。△同角は疑問手で、▲35歩で先手ペースになる。△同歩は▲45歩△34銀▲38飛で、△34銀と受けると▲44歩とできる。▲45歩では単に▲38飛もあるところだ。

▲35歩を放置して△53銀としても▲38飛△64銀▲36飛で先手指せる。

▲24歩には△同歩が勝る。

手順 ▲24歩△同歩▲15銀△23金▲45歩△53銀▲78玉△14歩▲24銀△同金▲22歩△13桂▲21歩成△25桂▲11と△35歩。

▲24歩に△同歩▲15銀△23金と受ける。▲45歩に△53銀がしっかりした格好だ。

△53銀に▲44歩△同銀右▲22歩は△64角で後手良し。

▲78玉には△61玉と戦場から遠のいておくのも有力だ。△14歩は攻めを催促している。

最終図△35歩と突いた図は後手指せる。▲35同歩には△36歩。▲27香は△34銀打が手厚い。

まとめ

今回は▲26銀と出て▲46歩とつく変化を見たが、どの変化も先手微妙だ。形勢は難しくとも、「一局だが先手として不満」で落ち着く。

▲46銀のときと違って、▲26銀には△42角ー△64角と転換する。この筋を警戒して▲46歩と突くが、それでも△42角▲45歩△64角が有力になる。

△64角に▲37銀も▲48飛も後手指せる。

△42角に▲24歩とする工夫もあるが、△同歩が正しい応対で先手の攻めが細い。

▲26銀+▲46歩は▲88銀型との相性が悪い。壁銀がたたる変化や△64桂が△76桂の先手になる変化がちらつく。▲26銀+▲46歩は▲78銀型なら考えられる変化だ。

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