テーマ図
今回は▲67銀型の▲45桂仕掛け、△44銀に▲56歩とする変化を検討したい。
▲45桂に△22銀と引く将棋はこちらで検討した。
▲45桂に△44銀▲24歩△同歩▲同飛△13角とする変化はこちらで検討した。
△44銀に▲24歩は先手不満と見て、▲56歩と陣形を整備する手はどうか。
手順 △63銀▲24歩△同歩▲同飛△13角▲29飛△28歩▲49飛△46角▲47金△24角▲55歩。
▲45桂△44銀に▲24歩は△同歩▲同飛△13角の反撃があった。▲56歩は次こそ▲24歩と突く意図だ。▲56歩は△55桂のキズをなくしたり、△55銀左の進出を防いだり、後手の攻め筋を減らしている。
△63銀と待つと、今度は▲24歩△同歩▲同飛とできる。△23歩▲29飛と一歩交換できれば先手十分。
▲24同飛に△13角と反撃したいが、▲29飛△28歩▲49飛△46角▲47金△24角▲55歩として先手良し。
最後の▲55歩の感触が良い。△55同銀は、▲45桂取りが外れるので▲25歩△13角▲15歩の猶予が生まれる。△45銀は▲46歩で銀が取れる。▲55歩の次に▲56金の手が回ればとても良い陣形になる。
△13角の筋に頼るのは心もとないので、後手は別の手段を探したい。
△33桂▲同桂成△同銀の変化
手順 △33桂▲同桂成△同銀▲35歩△同歩▲45桂△34銀▲55歩△同銀▲24歩△44歩▲23歩成△同金▲24角。
△33桂とぶつける手を見ていきたい。桂交換になると、将来△84桂や△86桂と攻めに使えるようになる。
▲33同桂成△同銀に▲35歩△同歩▲45桂と攻めていく。△44銀とかわすと▲24歩△同歩▲同飛と一歩交換して先手十分。△44銀だと▲45桂を取られる心配がない。
△34銀と上がって▲24歩に△44歩は強い手だが、▲23歩成で後手が困る。△23同銀は▲24歩で、△34銀も△12銀も▲23角と打ち込んで先手良し。△23同金には▲24角が好手だ。以下△43玉は▲33桂成△同金▲同角成△同玉▲24金△43玉▲34金△同玉▲22飛成が厳しい。
▲24歩には△同歩▲同飛△23銀が勝るが、▲29飛△24歩に▲15歩が良いタイミング。△同歩と取らせれば▲34歩△同銀▲15香△同香▲24飛△23銀▲33歩など攻め味が広がる。
手順 △22銀▲24歩△44歩▲23歩成△同銀▲24歩△34銀▲23角。
△22銀には▲24歩と突く。△24同歩▲同飛△23銀は▲53桂成△同金▲54飛△同金▲63角△51飛▲62銀で先手良し。
△22銀に▲55歩は△63銀▲24歩△同歩▲同飛△23銀で、▲53桂成の筋ができない。▲45桂△34銀▲55歩△63銀だと▲56角と打てる。ちょっとした違いが難しい。
△22銀▲24歩に△44歩は、▲23歩成△同銀▲24歩△34銀▲23角と素朴の攻めが厳しい。
手順 ▲24歩△同歩▲同飛△23金▲同飛成△同銀▲33角△52玉▲55歩△45銀▲同歩。
今までの検討をまとめたい。▲35歩△同歩▲45桂に△34銀は▲55歩△同銀▲24歩。▲45桂に△22銀は▲24歩で攻めが続く。
▲45桂△34銀に▲24歩とすると、△同歩▲同飛△23金が好手だ。▲29飛は△24歩で受け止められる。勢い、▲23同飛成△同銀▲33角△52玉▲55歩と攻めるが、△45銀▲同歩で後手に手番が渡る。
最終図は後手指せる。しかし具体的な手に迷う。△32銀▲42金△61玉▲32金△69飛と置いておいて、次に△86桂を狙う順が一案だ。
▲45桂に対して△22銀と△34銀で攻め方が変わるので、理屈がややこしい。
手順 △45同銀▲同歩△63桂▲46角△75歩▲64角△84飛▲46角△64桂。
▲45桂に銀を逃げても先手の攻めが続く。指しづらいが、△45同銀▲同歩△63桂と据える順も考えられる。
▲46角△75歩に▲同歩は△同桂▲76銀右△74歩と支えておく。△75歩▲64角には、△84飛▲46角△64桂と打つ。
最終図の形勢は難しい。▲45桂に銀を逃げる順は受け身になるが、この順は攻め合いになる。実戦的な順だ。
△33桂▲同桂成△同金の変化
手順 △33同金▲57桂△32金▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲29飛△63銀。
△33同金とする手も有力だ。これなら先手がすぐ打開するのは難しい。
▲57桂は▲45歩を狙いつつ、後手からの△65歩の仕掛けを消している。
最終図は後手不満ないだろう。後手の持ち駒に桂馬があるのは大きなポイントだ。
▲56歩に△65歩の変化
手順 △65歩▲同歩△75歩▲同歩△95歩▲同歩△65桂▲76銀直△86歩▲同歩△同飛▲87金△81飛▲82歩△同飛▲86歩△85歩▲同銀△68角。
△65歩と攻め合うのもある。以下▲同歩△75歩▲同歩△95歩▲同歩△65桂▲76銀直△86歩と攻めて、後手好調だ。
▲86同歩△同飛に▲87歩は△76飛▲同銀△66角が痛い。仕方なく▲87金だが、△81飛▲82歩△同飛▲86歩△85歩▲同銀△68角と打ち込んで後手ペース。
まとめ
今回は▲45桂△44銀に▲56歩と突いた変化を検討した。
対して△33桂と△65歩が考えられる。
△33桂▲同桂成△同銀は▲35歩△同歩▲45桂で打開できる。▲33同桂成に△同金は有力で、先手は打開できるかどうか。
▲45桂に△同銀▲同歩△63桂から攻め合う順も有力だが、駒損になるので後手やりづらいだろう。
攻め合いの姿勢なら、▲45桂△44銀▲56歩に△65歩が有力だ。もらった手番を生かしている。