テーマ図
手順 ▲69玉△41玉▲58玉△44歩。
今回は▲69玉のずらしに対して、△41玉▲58玉に△44歩とする変化だ。
▲69玉とずらす理屈はこちらの記事で検討した。
▲69玉に△41玉は後手も手数を調整する意味がある。
▲58玉に△42玉とする変化はこちら。▲58玉に△31玉とする変化はこちらから。いずれも▲45銀と仕掛ける展開になる。今回検討する△44歩は▲45銀の仕掛けを消しているが、一方で▲45歩の仕掛けが生まれている。
▲45歩△同歩に▲同桂の変化
手順 ▲45歩△同歩▲同桂△44銀▲46歩△42玉。
△44歩に▲68玉は△31玉で後手不満ない。△44歩には▲45歩と仕掛ける。
△45同歩に▲同桂の変化から見ていきたい。以下△44銀▲46歩△42玉で一局ながらも、先手としては好んで選ぶ変化ではないだろう。▲45同桂△44銀▲46歩と支える格好は、この後の攻め方が難しい。
最終図以下▲24歩は△同歩▲同飛△13角がある。▲68玉△65歩の進行が一例だ。
▲45歩△同歩に▲75歩の変化
手順 ▲75歩△同歩▲45桂△44銀▲24歩△同歩▲74歩△45銀左▲同銀△同銀▲73歩成△同金。
次に▲45歩△同歩▲75歩と仕掛ける変化を見ていきたい。以下△同歩▲45桂△44銀▲24歩△同歩▲74歩と進む。
▲74歩に後手の手が広い。自然な順は△45銀左▲同銀△同銀▲73歩成△同金とする順だ。最終図から、▲44桂は△43銀▲32桂成△同玉で後手玉が安定する。△73同金に▲62銀は△47歩が急所の一手になる。先手玉は手がつくと早い。後手に楽しみが多い展開だ。
▲74歩の局面で他にも、△65桂▲同歩△45銀左▲同銀△同銀とする変化も有力。△65桂▲同歩を入れることで、将来△76歩▲同銀△66桂の筋が狙える。一方で、△45同銀に▲44桂△43銀▲73銀の変化を与えるので一長一短ある。
▲74歩に△42玉もある。後手玉の安定を優先させ、次に△45銀左と取る意図だ。▲73歩成△同金で、紐をつけるなら▲37桂だが、よい格好とは言えない。以下△33桂や△23金でじりじりとした戦いになる。▲24歩△同歩を入れずにこうなるなら、最後の△23金はないが、▲74歩に△45銀左の変化にされたとき、後からだと▲24歩が入らない。手抜いて△47歩から攻め合って後手指せる。
▲45歩△同歩▲75歩の変化は後手が十分対応できる。
▲45歩△同歩に▲同銀の変化
手順 ▲45同銀△55銀。
▲45同銀と取るのが有力だ。△同銀は▲同桂△44銀▲63銀で先手良し。
▲45同銀に△46歩も、▲54銀△同歩▲63銀△47銀▲同金△38角▲46金△29角成▲62銀不成で先手良し。いずれも▲63銀が急所だ。
▲45同銀に△52玉には▲75歩と桂頭を攻める。この筋も急所だ。△63角と受けるが、▲54銀△同歩▲24歩△同歩▲74歩△同角▲47歩△46歩▲75歩△92角▲74角で先手指せる。▲74歩は△74同角▲47歩で後手を引くので指しづらいが、次に▲75歩から角を目標にできる。
▲45同銀に△55銀とかわす手が勝る。ここで先手の手が広い。
比較
手順 △44歩▲45歩△同歩▲同銀△55銀。
△52玉に代えて△44歩とする変化と似ている。以下▲45歩△同歩▲同銀△55銀となった局面と上の局面との違いは、▲58玉と△41玉だ。後手玉は不安定だし、先手玉は戦場に近い。
▲68玉ー△42玉の格好なら、△55銀以下▲24歩△同歩▲25歩と攻めて先手指せるとされている変化だ。こちらの記事で詳しく検討した。
後手は▲45歩に△65歩とする変化が課題になっている。以下▲79玉と引いてどうか。
こちらの記事で検討した。▲45歩に△65歩は、▲68玉ー△42玉型だからできた手だ。▲58玉ー△41玉型で△65歩は、▲同歩△同銀▲69飛と反撃できるので成立しない。
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手順 ▲24歩△同歩▲25歩△47歩▲同玉△25歩▲58玉。
▲24歩から継ぎ歩する変化から見ていきたい。
△24同歩▲25歩に△同歩は▲同桂△24銀▲13桂不成が厳しい。
▲25歩に△44歩は▲56銀△同銀▲同歩で先手指せる。次に▲24歩と▲63銀が残っている。△44歩に▲24歩を入れたいが、△28歩▲同飛△45歩▲23歩成△39銀で後手良しになる。
▲25歩に△47歩が急所の反撃だ。▲38金はそこで△25歩と戻しやすい。以下▲75歩△同歩▲25桂に△52玉と上がる。▲33桂成とすると△同桂が銀取りと△46桂の狙いがある。△47歩▲38金を入れた効果で△46桂のキズが生まれている。△52玉に▲74歩と打つが、△44銀上で形勢不明の戦いだ。
△47歩に▲同金ならそこで△44歩と打てば、▲56銀△同銀で▲同歩は△38銀、▲同金は△38角で後手良し。
よって△47歩には▲同玉になる。この交換を入れて△25歩と戻す。▲同桂は△28歩が痛い。▲同飛は△69角がある。
△25歩に▲58玉と引いた図が課題局面だ。△47歩は今度、▲同金△44歩▲25飛で先手良しになる。
課題局面
▲58玉と引いた局面が課題局面だ。
課題局面から△63角か、△52玉か、△42玉か。次回見ていきたい。