テーマ図
手順 ▲69玉△51玉。
今回は▲69玉のずらしに対し、△51玉と後手も手数を調整する手を考えていきたい。
▲69玉と手数を調整する理屈はこちらで検討した。
△51玉に代えて△41玉には▲58玉と調整する。▲58玉に△52玉は▲68玉で後手に手番を渡せる。
▲58玉に△42玉は▲45銀と仕掛ける。こちらで検討した。
▲58玉に△31玉にも▲45銀と仕掛ける。こちらで検討した。
▲58玉に△44歩は▲45歩と仕掛ける。こちらで検討した。
この３つの変化を踏まえた上で△51玉の意図を考えたい。
手順 ▲58玉△44歩▲45歩△同歩▲同銀。
△51玉に▲79玉は△42玉で、▲69玉に代えて▲79玉△42玉となった局面と合流する。これは後手が戦える変化だ。
▲58玉と調整する。対して△41玉と△42玉は▲45銀とぶつけて、△51玉に代えて△41玉とした変化と合流する。これは違いが出ない。
▲58玉に△44歩と突く手が有力だ。▲45歩△同歩▲同桂は△44銀▲46歩△42玉で、一局ながらも先手が好んで指す変化でないと思う。これも△41玉とした変化と合流している。
▲45歩△同歩▲75歩△同歩▲45桂△44銀▲24歩△同歩▲74歩は、△45銀右▲同銀△同銀で後手指せる。次に△47歩が急所の一手だ。
▲45歩△同歩▲同銀と仕掛ける。後手はどう対応するか。
手順 △45同銀▲同桂△44銀▲46歩△52玉。
△41玉型で▲45同銀に△同銀は▲同桂△44銀▲63銀で先手指せた。よって▲45同銀に△55銀▲24歩△同歩▲25歩△47歩▲同玉△25歩▲58玉の変化になった。最後の図が課題局面で、こちらの記事で詳しく検討した。
しかし今回は△51玉型だ。この場合△45同銀が成立する。▲同桂△44銀に▲63銀は、△62金に紐がついているので△45銀と取って後手良しになる。△62金に紐がついているのが、△51玉のメリットだ。
最終図は▲45桂が負担で、後手不満ないだろう。最終手△52玉では△33桂と積極的に指す手も有力。この手も▲63銀が先手にならないからこそ成立する手だ。
▲45桂は成立しない
手順 ▲45桂△42銀▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲34飛△41玉▲24歩△25角▲35飛△24歩▲34角△同角▲同飛△33金▲同桂成△同銀。
△51玉は不安定な格好なので▲45桂の攻めが怖い。しかし先手も▲69玉と不安定なので無理気味だ。
▲45桂に△44銀は▲24歩から歩交換しておいて先手十分。△22銀は▲75歩△同歩▲53桂成△同金▲74歩と後手陣を乱して先手指せる。
△42銀と引いて▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲34飛△41玉と対応する。▲34飛に△33桂は▲75歩が嫌な攻め。△41玉に▲75歩なら△同歩▲74歩△33歩▲35飛△26角で後手指せる。
△41玉以下、▲24歩△25角▲35飛△24歩▲34角△同角▲同飛と２筋の生還を目指すが、△33金が好手。△23金は▲32角がある。△33銀は▲53桂不成△同金▲54飛△同金▲63角が痛い。△33金なら▲53桂不成の筋がない。
最終図まで進むと、後手は飛車が取れる。飛車を取ると△29飛の王手が厳しく、後手指せる変化だ。
もとの変化に合流する
手順 ▲58玉△44歩▲68玉△52玉▲79玉。
△51玉にはどう指すのが良いか。▲58玉△44歩に▲68玉が有力だ。
△51玉に代えて△41玉ならば、▲68玉には△31玉で先手不満だった。しかし今回は△31玉と囲えない。
▲58玉△44歩▲68玉に△42玉は同型の変化になる。こちらの記事の変化だ。
▲68玉に△52玉▲79玉となった最終図は、テーマ図から▲69玉に△44歩▲79玉となった局面と合流している。以下△41飛▲88玉△42玉▲45歩の変化や、△71飛▲88玉△41飛▲58金の変化、△63金▲88玉△62玉の変化になる。
△51玉の工夫で、▲58玉△44歩のとき▲45歩の仕掛けを牽制できるが、▲68玉と寄られたとき△31玉と囲うことができない。結局もとの変化に合流しそうだ。