テーマ図

手順 ▲79玉

▲45桂△44銀に▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲29飛と引いたら、△65歩▲同歩△75歩と、▲88玉型の当たりの強さを咎めに後手は攻めることができる。現状、この仕掛けは先手が十分に対応できるが、先手陣は怖い格好になる。

▲45桂に△22銀と引いた変化はこちらから。

△65歩の仕掛けを避けて、△44銀に▲79玉と引く手も考えられる。次に▲24歩と行く狙いだ。少数派の指し方だ。

比較

手順 ▲45桂△42銀▲24歩△同歩▲同飛△44歩▲75歩△23歩▲29飛△63金▲72角△82飛▲63角成△同銀▲74歩△同銀▲55金。

テーマ図は▲88玉△42玉▲45桂△44銀▲79玉という手順だったが、▲88玉に代えて▲45桂と跳ねても合流する可能性が高い。

△42銀の変化が生まれるが、▲24歩△同歩▲同飛△44歩▲75歩と桂頭を攻めて攻めが続く。△45歩▲74歩となると、▲44桂のスペースができているのが大きい。

△23歩▲29飛に△63銀は、▲74歩△同銀▲55銀△45歩▲64銀。△63角は▲74歩△同角▲76銀だ。△45歩で桂損になるが、いずれの変化も▲44桂のキズがある。

△63金と受けるのは最強手だが、▲72角から金を取って▲55金として攻めが繋がる。最終図以下、△45歩は▲64金。△63銀は▲74歩。△63玉は▲44金だ。

▲45桂に△22銀も、同じように攻めて先手指せる。

手順 △44銀▲24歩△同歩▲同飛△13角。

△42銀と引いて△44歩を目指しても、▲75歩の攻めがうるさかった。△44銀と上がって▲24歩△同歩▲同飛に△13角と反撃するのが有力だ。△42玉型だと△13角はやりづらいが、△52玉型は戦場から遠いのでやりやすい。

手順 △52玉▲24歩△同歩▲同飛△13角。

▲45桂△44銀▲79玉の手順で、△52玉と寄ると合流する。△52玉の一手ではないが、△63銀のように待機すると▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲29飛と一歩交換できて先手満足になる。

△52玉が本命だろう。

手順 ▲29飛△46角▲47金△28歩▲49飛△24角▲25歩△13角▲15歩△86歩▲同歩△45銀直。

▲29飛と引くと△46角から△28歩と飛車を押さえ込む。先手も▲25歩△13角▲15歩で角を追えるが、△86歩▲同歩△45銀直で後手良しだ。

△42玉型だと△45銀直以下、▲同銀△同銀▲63銀△61金▲14歩で先手良し。△52玉型がとても生きている。

手順 ▲27飛△46角▲23角。

▲27飛△46角▲23角と打ち込む順は考えられる。これは△52玉型だからあり得る筋だ。△23同金は▲同飛成で先手成功。

ここで①△31金 ②△42金 ③△26歩が考えられる。

①△31金

手順 △31金▲34角成△33歩▲23馬△19角成▲22馬△24歩▲同飛△46馬▲23飛成△22金▲同竜△63玉▲11竜△86歩▲同歩△45銀直。

△31金と引くと、以下は一本道になる。▲34角成に△19角成は▲22歩△13桂▲23飛成として先手良し。一回△33歩と追ってから△19角成とする。これなら▲22歩は△13桂と逃げて後手指せる。

▲22馬に代えて▲75歩もあるが、△同歩▲74歩△18馬▲24飛△36馬と活用して後手指せる。

▲22馬に△24歩が好手だ。▲同飛△46馬▲23飛成△22金▲同竜△63玉とすることで、一歩を犠牲に0手で△46馬と引くことができている。△63玉に▲75歩と攻めたいが、△13角が厳しい。よって▲11竜になり、手番が後手に渡る。

△86歩▲同歩を入れて、待望の△45銀直が実現した。

手順 ▲47香△56銀▲46香△67桂▲88玉△79銀▲87玉△83香▲56歩△59角▲97銀△48角成。

もう少し先を見ていきたい。△45銀直に▲47歩は△36馬と逃げて先手からの攻めが難しい。▲47香なら田楽刺しなので、後手は攻めることになる。

対して△56銀▲46香△67桂が好手だ。▲88玉に△79銀と王手する。▲98玉は△69角、▲79同金は△87香▲同玉△79桂成で後手良し。▲87玉にも△83香▲56歩△59角と打って後手良しだ。

△67桂と△79銀の王手2回で、一気に寄せを狙える。

手順 ▲69玉△26角▲58金打△47香▲56歩△48香成▲67金右△37角成。

▲88玉では▲69玉と逃げる方が難しいが、△26角▲58金打△47香と攻めて後手指せる。

▲23角に△31金と引く変化は激しくなりやすいが、後手十分指せる変化だ。

②△42金

手順 △42金▲34角成△33歩▲47歩△57角成▲同金△34歩▲23飛成△22歩▲29竜△45銀直▲同銀△同銀▲75歩。

次に△42金と寄る変化だ。▲34角成△33歩までは一緒。同じように▲23馬と入ると△19角成で、今度は▲22馬が金に当たらない。以下△13桂と逃げて後手指せる。

△33歩に▲44馬△同歩▲22飛成は△13角打がある。そこで▲47歩が工夫の一手だ。△19角成と取らせてから▲44馬△同歩▲22飛成とすれば△13角打がないので先手指せる。よって後手は△57角成と乱してから△34歩とする。

△34歩に▲46歩は△26歩▲同飛△48角がある。△34歩に▲58歩と▲57金に紐をつけると、△25歩が好手。▲同飛に△45銀右▲同銀△33桂がぴったりだ。

じっと▲23飛成と成るのが勝る。最終図は先手桂損ながら、竜ができているのでバランスが取れている。

手順 ▲47銀△55角▲44馬△同角▲35銀△32金▲44銀△同歩▲23歩△59角。

▲47銀と引く手も考えられる。△19角成ならやはり▲44馬△同歩▲22飛成だ。△57角成▲同金△34歩なら▲23飛成△45銀右▲75歩で、さっきの変化と比べて銀交換にならないので後手の攻め駒が少ない。

▲47銀には△55角と引く手が良い。▲56歩ならそこで△19角成とすれば▲44馬△同歩▲22飛成に△13角が王手飛車になる。

▲44馬△同角となって、▲22飛成は△34歩が絶品だ。よって▲35銀になる。△55角と逃げても▲46銀上で角が取れる。

最終図△59角と打ち込んだ図は先手嫌な格好だが、▲22歩成の確実な攻めが残っているので形勢は難しい。

③△26歩

手順 △26歩▲同飛△25歩▲同飛△33桂▲同桂成△同金▲29飛△24桂▲47金△19角成▲同飛△23金▲75歩。

最後に△26歩▲同飛△25歩▲同飛△33桂とする変化を検討したい。▲同桂成△同金で▲23角を負担にする意図だ。しかし▲29飛と引かれ、△46角も狭い。

△24桂から強引に角を取りに行こうとすると、▲47金△19角成▲同飛△23金に▲75歩で先手指せる。後手は香得でも△24桂がお荷物だ。最後▲25歩は急所が外れていて、△36桂▲同金△35歩で金の行く場所がない。▲46金には△37角▲49飛△48香がある。

△24桂は疑問で、△86桂や△95歩▲同歩△同香▲同香△28歩の変化は有力だ。しかし後手にもリスクがあり、好んで選ぶかは不明だ。

まとめ

今回は▲79玉ー△52玉型での▲45桂仕掛けを検討した。▲88玉ー△42玉型では▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲29飛△65歩と仕掛ける将棋になるが、▲79玉ー△52玉型で▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲29飛△65歩の仕掛けは、先手玉は上部から遠く、後手玉は戦場に近いので指しづらい。

この場合は▲24同飛に△13角と反撃するのが勝る。

▲27飛△46角▲23角に、△31金か△42金か△26歩かの分岐になる。

後手の良さを追求するなら△31金の変化だ。実際、後手が指せる。この順が後手有力なので先手の仕掛けは無理気味だろう。

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