テーマ図

今回は△65歩と仕掛けた課題図の評価をしていきたい。

この記事はこちらの記事の続きになります。

▲65同歩は一局だが、先手不満。

手順 ▲65同歩△同桂▲66銀△64歩▲29飛△42玉▲45歩△95歩▲同歩△86歩▲同歩△35歩▲同歩△86飛▲87歩△81飛。

▲65同歩は自然な応手だ。△同桂に▲68銀は、△44角が厳しい。以下▲88角は△同角成で、▲88同金は△39角▲38飛△48角成▲同飛△66金。▲88同玉は、△44角▲98玉△95歩▲45歩△66角▲67銀引△55角▲56歩△64角で、いずれも後手良しだ。

▲65同歩△同桂▲66銀△64歩となって、後手は次に△86歩からの歩交換を目指している。

▲29飛にすぐ△86歩▲同歩△同飛は、▲97角△81飛▲64角△63金▲65銀直と強く戦って先手指せる。こうした変化は△52玉型が咎められる。

すぐの8筋交換は▲97角の反撃が怖いので、後手は一回△42玉と寄る。▲45歩の位取りを防ぐなら△42玉に代えて△44歩だが、▲69飛から▲65銀直や▲45歩△同歩▲同銀の仕掛けを誘発する。

△42玉に▲45歩と位を取って、次に▲46角と打てれば立派だが、この瞬間に後手は攻める。△95歩▲同歩△86歩▲同歩△35歩▲同歩△86飛▲87歩△81飛として、次に△36歩を狙う。これが受けづらい。

最終図以下、▲47金は△36歩▲同金△58角。▲47銀は△75歩▲同銀△55角がある。

▲46角と打たれてからだと、△35歩に▲同角とされる。▲45歩と突いた瞬間が△35歩と攻めるチャンスだ。

△65歩▲29飛△66歩▲69飛の変化

手順 ▲29飛△66歩▲69飛△44銀▲66銀△65歩▲77銀△64角▲66歩△同歩▲同銀。

△65歩▲同歩の変化は一局ながらも、先手は好んで選びたくない変化だ。次に▲29飛△66歩▲69飛と転回する変化を見ていきたい。

▲69飛に△44銀と上がる。▲66銀△65歩に勢い▲同銀直△同桂▲同銀△同銀▲同飛としたいが、△54角が好手。先手の飛車の行く場所が難しい。△65同銀に▲72角という強手もあるが、△同金▲64桂△62玉▲72桂成△同玉▲65飛△62銀で先手の攻めがやや細い。

▲66銀△65歩には▲77銀と引き、△64角を見て▲66歩と動く。△同歩▲同銀△65歩なら今度は▲同銀直△同桂▲同銀△同銀▲同飛で先手良しだ。

△64角に▲66歩とせずに▲47金とすると△55銀左で後手良しになる。▲66歩と反発しないと先手が作戦負けになる。▲66歩は先手から動いた手というよりも、後手に動かされている手の印象だ。

手順 △46角▲47金△64角▲65歩△86歩▲同歩△68歩▲59飛△55角▲同銀左△同銀左▲同銀△同銀▲64銀△66銀打。

▲66同銀の局面はいくつか後手有力の変化がある。いくつか有力な筋があるなら、その局面自体、後手不満なしということだ。難しい局面は正しい手が1つのことが多いが、不満ない局面や十分な局面は2、3個有力な筋がある。形勢判断の目安になるだろう。

△46角▲47金△64角▲65歩で角の行く場所がないが、その瞬間△86歩▲同歩△68歩を利かす。▲68同玉は△86角▲58玉△87歩と垂らしておく。

最終図は千日手濃厚だ。

手順 △86歩▲同歩△65歩▲同銀直△同桂▲同銀△86角▲54銀△68歩。

もう一つ、△46角に代えて△86歩▲同歩△65歩も有力だ。こちらの方が自然な指し方だ。▲77銀と引くと△55銀左で後手ペース。

▲同銀直△同桂▲同銀と突っ込むが、そこで△86角と出られるのが△86歩▲同歩を入れた効果。

最終図は▲29飛と逃げるが、△54歩で後手が駒得になる。

手順 △55銀左▲75歩△56銀▲同歩△93角▲57角△83銀。

△64角に代えて△55銀左はどうなるだろう。

▲同銀△同銀▲75歩は△63銀で受かる。単に▲75歩が勝る。これだと△56銀▲同歩△63銀には▲64歩の叩きがある。

▲75歩に△56銀▲同歩△93角とラインを生かして受ける。▲57角に△63銀はやはり▲64歩が痛い。よって△83銀になる。

△93角に代えて△84角だと最終図で▲64銀がある。このとき△75歩▲同銀が角に当たる。最終図の形勢は難しいが、△83銀と打つのに抵抗がある。

▲69飛に△35歩▲同歩△44銀の変化

手順 △35歩▲同歩△44銀▲75歩△86歩▲同歩△55銀左▲同銀△同銀▲63歩△72金▲74歩△65桂▲66銀△88歩▲55銀△89歩成▲68玉△36桂。

△44銀では△35歩▲同歩△44銀も考えられる。単に△44銀▲66銀△35歩だと、▲45歩△33銀▲55銀左で先手良しになる。先に△35歩と突いて、▲同歩△44銀に▲66銀だと、△86歩▲同歩△36歩▲45桂△37歩成▲同金△58角で後手指せる、という意図だ。しかしリスクのある指し方だ。

先手は一歩を手にしたので、▲75歩と突く。△同歩は▲74歩△65桂▲66銀△64歩に▲75銀△36歩▲64銀と潜り込んで先手指せる。

△86歩に▲同銀は△36歩▲45桂△37歩成▲同金△65桂と乱されるのが嫌。

▲86同歩に△55銀左とぶつけて一気に激しい展開になる。最終図は形勢不明。

△36桂に▲58金と逃げると△86飛で先手玉が狭くなる。△36桂を手抜いて、▲45桂△48桂成▲53桂成△同玉▲64角△63玉▲54銀打△74玉▲65銀△同玉▲77玉△74玉のように追いかけてどうか。

後手は選びたくない変化だ。

テーマ図

手順 ▲29飛△66歩▲同銀。

テーマ図から▲65同歩は△同桂▲66銀△64歩で後手十分だ。

△65歩に▲29飛△66歩▲69飛の変化も後手指せる。

△65歩に先手は▲29飛△66歩▲同銀が勝る。8筋の歩交換を許すが、手番が先手に渡るので反撃できるかどうか。

▲66同銀以下の変化は次回見ていきたい。

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