▲48金ー△62金型が主流の指し方だが、今回は一時期流行した▲58金型VS△62金型について検討したい。
目次
第1図 テーマ図
手順 ▲45歩。
第1図から▲25歩、▲45歩、▲45銀など分岐する。
まずは▲45歩と突く変化から見ていきたい。
▲45歩は次に▲46角と設置する狙いだ。
対して後手には2通りの作戦がある。
第2図 右玉を目指す
手順 △63銀▲46角△54歩▲88玉△52玉▲68金右△61玉▲25歩△72玉。
一つ目に、▲45歩を見て△63銀と引く手がある。
▲45桂と跳ねる手が無くなったので、待機戦術を取りやすい。
▲46角に△54歩も大切な一手で、この手を怠ると▲55銀と出られて困る。
△54歩と突いたあとは、△52玉ー△61玉ー△72玉と一目散に右玉にする。
最終図は先手が打開するのは難しい。先手不満だ。
後手は△42金ー△52金左や△52金ー△62金のように金をふらふら動かしておく。
第3図 △65歩と仕掛けても千日手
手順 △65歩▲同歩△同銀▲同銀△同桂▲66銀△86歩▲同歩△88歩▲同玉△75銀▲67銀△66銀▲同銀△75銀。
積極的に△65歩と仕掛ける手も有力。
▲同歩△同銀▲同銀△同桂▲66銀に△86歩▲同歩△88歩と打つ。
▲88同金には△86飛と走って、▲87歩に△76飛と寄れる。
△86飛に▲87銀と打てば受かるが、△81飛▲86歩△82角と打って後手ペース。
▲88同玉には△75銀と打つ。歩頭の銀の強手だ。
▲75同銀や▲65銀は△55角。▲75同歩は△86飛が十字飛車になる。
よって▲67銀と受けるが、△66銀▲同銀△75銀・・・で千日手になる。
第4図 ▲25歩の変化
手順 ▲25歩△65歩▲同歩△同桂▲同銀△同銀▲63歩△72金▲64桂△73金▲62歩成△64金。
次に▲25歩と伸ばす変化だ。
▲45歩と違って▲25歩は▲45桂と跳ねる余地が残っているので、△63銀や△31玉のような手は指しづらくなっている。
後手は△65歩▲同歩△同桂と仕掛けていく。
対して▲66銀は△64歩と支えておいて、次に△86歩から歩交換を狙う。
△65同桂に強く▲同銀と取る。
銀桂交換の駒損だが、手番を生かして▲63歩から攻める。
△72金▲64桂に△71金は、▲45桂△44銀▲24歩△同歩▲73角△61歩▲24飛△23銀(△23歩は▲34飛で先手良し)▲25飛で、次に▲24歩と▲53桂成を狙ってどうか。
▲73角に△82角も考えられるが、▲62歩成△73角▲52桂成△31玉▲71とで難しい。
玉の近くにと金を作らせて怖いが、▲64桂には△73金と上がりたい。
第5図 ▲61角は後手良し
手順 ▲61角△86歩▲同歩△66桂▲72角成△76銀▲同銀△86飛▲87銀打△65金。
▲61角は次に▲52角成△31玉▲53馬や▲72角成の狙いがある。
後手はこの瞬間に攻め込みたい。
まずは△86歩▲同歩△66桂と打つ。
▲72角成に△76銀がタダ捨ての強手だ。
▲同銀△86飛▲87銀打としっかり受けるが、△65金がタダ捨ての第二弾。
最終図以下▲86銀は△76金が詰めろで後手勝ち。▲65同銀は△78桂成▲同玉△69銀▲77玉△46飛で後手良し。
▲61角は危険だった。
▲61角に代えて、▲45桂△44銀▲24歩△同歩を入れてから▲61角や▲51角も考えられる。
形勢は後手十分戦えるが、後手玉が薄いので神経を使う展開だ。
最近は見たくなった先手の作戦だが、可能性はある将棋だ。