今回は相掛かりで、塚田スペシャルについて検討していきたい。
目次
第1図 テーマ図
手順 ▲24歩△同歩▲同飛。
現代の相掛かりは▲24歩からの歩交換を保留し、後手が△34歩や△64歩と突いてきたタイミングで▲24歩から歩交換するのが主流の指し方だ。
昔の相掛かりはすぐに▲24歩△同歩▲同飛と歩交換し、△23歩に▲26飛か▲28飛と引くのが主流だった。
第1図から▲87歩か▲77桂とする前例が多い。
▲77桂はひねり飛車を目指した指し方だ。
ここで▲24歩と合わせるのが塚田流だ。
第2図 △23歩は疑問
手順 △23歩▲64飛△88飛成▲61飛成△同銀▲88銀△82飛▲48玉△34歩▲77桂。
△23歩は自然な手だが、この場合は疑問だ。
▲64飛に△88飛成(▲同銀は△86角の王手飛車)で先手まずいようだが、▲61飛成と切って先手良し。
△61同銀▲88銀に△82飛は▲82飛の打ち込みを消した自陣飛車だが、▲48玉△34歩▲77桂と駒組みして、次に▲95歩△同歩▲92歩△同香▲91飛を狙う。
角金交換だが、△89角は▲79金打、△28角は▲18金とできるので金の価値が高い。
第3図 △82飛に▲64飛の変化
手順 △82飛▲64飛△34歩▲同飛△88角成▲同銀△66歩。
▲24同飛に△63銀は、▲15歩△同歩▲14歩△23歩▲25飛とするのが狙いになる。次に▲15飛△12歩となれば1筋をへこますことができる。
▲24同飛に△82飛と引くのが有力だ。
対して▲64飛と取る手は危険で、△34歩▲同飛△88角成▲同銀△66歩と進むと、△45角の筋がちらついてまとめづらい。
△34歩に▲87歩も、△27歩と垂らしてで後手指せる。△23歩を打たなかった効果だ。
▲64飛に△88飛成もあって、▲61飛成△同銀▲88銀△82飛▲48玉のとき△27歩と垂らせるので、これも後手持ちだ。
第4図 △82飛に▲58玉の変化
手順 ▲58玉△63銀▲23歩△13角▲25飛△24歩。
▲58玉と上がる手を考えたい。
対して△86歩の垂らしには、▲64飛と取って、△87歩成に▲83歩△同飛▲84歩で止めることができる。
▲58玉に△63銀と上がり、今度▲15歩△23歩▲25飛△15歩▲14歩は、△86歩▲85歩△14香で後手指せる。△14香のとき▲24歩と打つ歩がない。
△63銀に▲23歩△13角▲25飛(▲28飛は△86歩で後手指せる)としてどうか。▲58玉と上がった効果で▲23歩と打てる。
▲25飛に△86歩は、飛車の横利きの効果で、▲85歩や▲84歩△同飛▲66角△82飛▲15歩のように指すことができる。
△24歩に飛車をどこに動かすか。
▲55飛△54銀▲75飛は、△86歩▲85歩△23金▲15歩△同歩▲同香△14歩▲同香△同金▲15歩△74歩(△25金は▲14歩△22角▲23歩で角が詰む)▲14歩△75歩▲13歩成△同香で、後手指せる。
▲55飛△54銀に▲15歩は、△55銀▲14歩△44銀▲13歩成△同桂で先手大変。
▲35飛は△23金▲15歩△22角(△同歩は▲同飛△14歩▲同飛と踏み込む狙い)▲14歩△34歩でどうか。
いずれの変化も後手を持って指してみたい。
▲24歩から動く順は現代でも注目されている指し方だが、後手が対応できそうだ。