今回は相掛かりの将棋を検討したい。
目次
第1図 △52玉を見て▲26飛型に構える
手順 △52玉▲16歩△14歩▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲26飛。
第1図から後手の作戦はいろいろある。
△14歩、△94歩、△34歩などもある。
今回は△52玉と上がる将棋だ。一手で中住まいの囲いを完成し、△74歩ー△73桂の活用を急いで早い動きを含みに駒組みする意図がある。
一方で、持久戦模様になると△52玉型を生かしづらい。
だから△52玉を見て▲46歩ー▲47銀と駒組みするのも有力。
今回は、△52玉を見て、▲16歩△14歩▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲26飛と構える指し方を見ていきたい。
△52玉と形を決めているので、先手はひねり飛車を目指しやすくなっている。
第2図 △34歩の変化
手順 △34歩▲76歩△86歩▲同歩△同飛▲36飛△84飛▲77桂。
△34歩には、▲76歩△86歩▲同歩△同飛に▲36飛と寄ってひねり飛車を目指す。
ひねり飛車にしたとき、△52玉が戦場に近い。将来△41玉ー△42銀のように駒組みすると、後手が一手損になる。
▲36飛△84飛の受けに、▲77桂と跳ねて駒組みする。
▲36飛に△33金も、▲75歩からひねり飛車にする。
最終図はこれからの将棋だが、先手まずまずの序盤だ。
第3図 △64歩の変化
手順 △64歩▲76歩△86歩▲同歩△同飛▲87歩△82飛▲36歩△34歩▲68玉△63銀▲24歩△同歩▲同飛。
次に△64歩と突く手を見ていきたい。△34歩と違って▲36飛と狙われない。
△64歩に対して▲27銀も有力。
△64歩と突くと△84飛の横利きで棒銀を防ぐことができないので、棒銀が有効になるケースが多い。
△64歩▲76歩△86歩▲同歩△同飛に▲36飛と寄って、△63銀▲75歩とひねり飛車を目指す手もあるが、△34歩を目標にできていないので、第2図と比べて後手が得している。
自然に▲87歩と打ってみたい。
△82飛(△84飛は将来▲66角が飛車に当たる)▲36歩△34歩▲68玉△63銀に▲24歩△同歩▲同飛とちょっかいをかける。
最終図以下、△23歩は▲34飛と取って先手ペース。
△42玉と寄って▲34飛に△33金▲35飛△24金を用意されると横歩は取れないが、△42玉が2筋3筋に近づくので、▲25飛△23歩▲35歩や▲37銀ー▲46銀のような攻めがやりやすくなる。
△42玉を見て▲37銀と繰り出す指し方は、こちらの記事の変化と似ている。
第4図 ▲75歩を突かせない△74歩
手順 △74歩▲76歩△86歩▲同歩△同飛▲48玉。
△34歩はひねり飛車を目指され、△64歩からの駒組みは▲27銀や▲24歩のような早い展開を目指される。
どちらにも対応できるようにした△74歩は最強手だ。
▲76歩△86歩▲同歩△同飛に▲87歩と打って駒組みするのも一局の将棋だ。
▲87歩を打たずに▲48玉と突っ張ってみる。
第5図 △73銀の場合
手順 △73銀▲25飛△34歩▲77桂△82飛▲85飛。
△73銀には▲25飛と浮く。△34歩に▲77桂と跳ねて、次に▲85飛を狙う。
▲25飛に△64銀▲77桂△73桂と▲85飛を消すのは、▲85桂と跳ねるのが面白い一手だ。
△85同桂は▲87歩、△65桂は▲66歩で局面を動かせる。
他にも、△64銀に▲15歩△同歩▲14歩も有力。
最終図から△85同飛▲同桂となると先手良し。
△84歩▲87飛が予想され、これからの将棋だ。
第6図 △82飛の場合
手順 △82飛▲75歩△同歩▲25飛△73銀▲75飛△74歩▲76飛△34歩▲77桂△42銀▲85歩。
△82飛と引いた場合を見ていきたい。
△82飛に▲25飛は、△34歩▲77桂△86歩と垂らして、▲85飛△同飛▲同桂△84飛で先手の攻めが細い。
第5図の変化と比べて、△72銀型が固いので後手は飛車交換に応じやすい。
△82飛に▲75歩△同歩▲25飛が工夫の手順だ。これなら△34歩に▲75飛と回れる。
▲25飛以下、△73銀▲75飛△74歩▲76飛△34歩▲77桂△42銀▲85歩とお互いに駒組みをする。
先手は手順に歩交換できたが、▲75歩の位がない、という見方もできる。
最終図はこれからの将棋だが、方針が分かりやすい後手を持って指してみたい。