第3図
▲45銀に対しては①△32金 ②△51飛が考えられる。
また△32金▲34銀にも①△22角 ②△44角に分岐する。
前例では△44角の方が多い。まずは△22角から。
第4図
▲24歩から攻めて、次は▲23銀成を狙っている。後手の△54飛が用意の切り返し。
この図も先手の手が広い。▲25歩として、次に▲23銀成△24飛▲同歩を狙う手には、△31金と引かれて一押しが足りない。
▲35歩は銀を支える自然な一手。後手は成銀を下がらせて△47飛成と竜を作る。▲59金左に単に△31角とするのは▲46歩で竜が捕まる。△56歩▲同歩を入れておくと▲46歩がない。
△56歩▲同歩△31角に代えて△56歩▲同歩△45竜もあるが▲37桂△65竜▲77桂△76竜▲24成銀が気になる。▲77桂は角を使えなくして指しづらいが、後手の△34歩を警戒して後手の角をいじめる狙いだ。
△31角は見慣れない手だが、△22歩と受けたり、△51銀から△64角を狙った手だ。
これは先手が指せる変化だが、まだまだ先は長い。
▲35歩では▲38金もあって、飛車の打ち込みをなくした手。飛車角を捌き合って、先手陣に隙がない。△49飛に▲59飛なら△同飛成▲同金△26飛から動いていく狙いだが、▲27飛と対応してどうか。
△88角にも▲77角で受かる。△22角の変化は△54飛に▲35歩、▲38金のいずれも先手指せる。
第5図
△22角の変化よりも△44角の変化の方が難しい。
第6図
▲28飛とするところで▲37桂とすると、△33銀▲同銀成△同角▲29飛△56歩で捌かれる。以下▲33角成△同桂▲41銀の反撃も△51飛▲32銀不成△57歩成で攻め合いになる。
△33銀のぶつけをなくした▲28飛は無難な一手。
対してすぐ△56歩とすると、
△64角▲18飛まで入って瞬間は気持ちいいが、最後△56飛には▲65角があり走れない。その図で△31金と手を戻すのは遅く、▲57銀で防がれて手も足も出なくなりそう。△53飛は工夫の一手で、次に△33銀や△23金を狙っている。
△53飛には▲66歩と角を追うのが自然で、最後▲28飛として△23飛を消した図は、やはり後手が△36飛と走れない。▲54角が厳しい。このラインが常にちらつき、後手は思うように攻めることができない。
△33銀で△23金には▲65歩△19角成▲同飛△34金▲86角か、△23金▲28歩△34金▲65歩△37角成▲同桂△56飛▲32角のいずれも有力。
第7図
第7図の△31銀も見慣れない手だが、次に△56歩を狙った手。▲65角のラインを消している。
対して▲23歩が好手。
意味が難しい手だが、△56歩を警戒した手。△56飛と走ったときに▲22歩成を用意している。やはり▲65角の筋が厳しい。▲43角成とした図は先手良し。△55角にも▲37歩で大丈夫だ。
ただ、▲23歩自体は何も狙っていない。△56歩だけを警戒している。つまり△94歩▲96歩△64歩▲79金のようにお互い動きづらい。
△64歩とついて▲65角の筋は消えたが、後手から△64角の筋が消えるので一長一短だ。しかも△64歩と▲79金との交換はむしろ損だ。この戦型では△55角~△99角成の筋がよく出てくるが、その場合に▲79金の効果てきめんだ。
△22同銀は▲43銀成があり、△22同金は▲23銀成で突破できる。
後手のパスする手も難しいうえに、先手の手の価値も大きい。
戻って、▲23歩に△同歩もあるが、▲同銀成△26歩▲32成銀△同飛(△同銀は▲35金)▲24歩で先手指せる。
以下△27銀は▲48飛、△36飛は▲46金、△22銀は▲35金だ。▲24歩では単に▲35金も考えられるところ。
第8図
△31銀がうまくいかないとされた頃、指され始めたのが△51飛だ。