実戦ですぐ役立つような手筋を紹介していきたい。
今回は先手雁木VS後手矢倉で使える戦術だ。後手は千日手歓迎の姿勢で戦うことができる。
玉を固めて待機する(後手番)
手順 △42銀右▲79玉△43銀。
△43金右と金矢倉を完成させるのも自然な一手。もちろんそれも有力だが、△42銀右から銀矢倉を目指すのが工夫の一手だ。
△43銀まで組むと、金銀の連結が良く、とても固い。以下△73桂ー△81飛(△22玉)のように進むと、後手は万全の態勢だ。先手が仕掛けるのは容易ではなく、後手は千日手が狙える。
もう一つの固め方
手順 △51銀▲68角△52銀。
もう一つの固め方を見てみよう。
先に金矢倉を完成し、△51銀ー△52銀と銀をくっつける。
△42銀右ー△43銀の銀矢倉より連結は劣るが、「玉を固めて待機する」という考え方は同じだ。
最終図から△73桂ー△81飛(△22玉)まで組めれば万全だ。
△52銀に代えて△42銀上の方が固いが、バランスが悪い。▲65歩と角を追われたとき△42角と引けるスペースを用意しておきたい。
△42銀右ー△43銀や、△51銀ー△52銀は知らないと浮かびづらい類の手だ。覚えておいて損はない。
最後に次の一手に挑戦してみよう。