角換わりの課題局面を検討したい。
先手穴熊VS後手右玉
手順 △72玉▲88玉△62金▲56銀△52金▲98香△62金▲99玉△52金▲88金△62金▲67銀。
図から△44歩▲88玉△42銀▲56銀△43銀▲24歩△同歩▲同飛△35歩となった変化はこちらの記事で検討した。
図から△72玉▲88玉△62金▲56銀△52金▲98香に△44歩▲99玉△42銀▲67銀△43銀▲24歩△同歩▲同飛△35歩となった変化はこちらの記事で検討した。
今回は△44歩ー△42銀ー△43銀と組み換えず、ひたすら△62金ー△52金を繰り返して待機する指し方だ。
△44銀と出る変化
手順 △44銀▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲25飛△55銀▲56歩△46銀▲45桂△44歩▲43歩△52金▲53桂成△同金▲42歩成△33桂▲29飛△42金▲23飛成。
まず△44銀と上がる変化から見ていきたい。
△62金ー△52金を繰り返すのが後手の作戦だが、▲67銀と銀が下がったのを見て△44銀ー△55銀と進出しようとしている。
△44銀に▲56歩と△55銀を防ぐのは、△65歩▲同歩△同桂▲66銀左△64歩や△35歩▲同歩(▲45歩は△53銀▲35歩△65歩で後手ペース)△同銀が気になる。
△44銀に▲24歩△同歩▲同飛△23歩に▲25飛と引くのが工夫の一手。
代えて▲28飛が自然だが、△55銀▲47金△65歩となって後手指せる。
▲25飛と引いて△33桂を誘ってから▲29飛と引く。以下△38角は▲26飛△49角成▲47角で、▲75歩と▲29飛を狙って先手指せる。△55銀に▲35歩がぴったりだ。
△33桂▲29飛に△55銀も▲35歩で先手指せる。
△33桂と跳ねると△55銀と出づらくなるので単に△55銀と出るが、▲56歩△46銀▲45桂と強く反撃する。
△44歩で桂馬が取られるが、▲43歩が軽妙手。以下△45歩は▲42歩成△33桂▲29飛△42金▲23飛成で竜が作れる。
▲43歩に△41飛と受けても▲53角が厳しい。
▲43歩に△52金と受けるのも、▲53桂成と成り捨てて▲42歩成が実現する。
最終図は先手指せる。
△52金ー△62金を繰り返す変化
手順 △52金▲78銀△62金▲48金△52金▲47金△62金▲56歩△52金。
△44銀は▲24歩△同歩▲同飛△23歩に▲25飛と引くのが面白い一手で対応できた。
△52金ー△62金と繰り返す変化を見ていきたい。
先手は▲78銀と引いて、穴熊を完成させる。対振り飛車のときは出てこない形の穴熊だが、角換わりではこの形が完成形だ。
駒が左辺に集まってきたので、▲47金ー▲56歩とバランスを取る。
すぐ▲47金と上がる手もあるが、後手の陣形を△52金型にしておきたいので▲48金ー▲47金と調整する。
最終図から先手はどう打開するか。
▲55歩から打開
手順 ▲55歩△同歩▲35歩△同歩▲15歩△同歩▲45桂。
▲55歩から打開する。先手の穴熊が固いので、多少の駒損は気にせずにガンガン攻めることができる。
△55同歩に▲35歩△同歩▲15歩△同歩と歩を突き捨ててから▲45桂と跳ねる。これで攻めが繋がっている。
▲45桂に△34銀は▲24歩で、△同歩は▲同飛△23銀(△23金は▲同飛成△同銀▲54歩△同銀▲53金で先手良し)▲54歩△24銀▲53歩成で先手良し。
▲45桂に△44銀は▲24歩△同歩▲同飛△23歩に▲34飛と回る。△33桂に▲54歩と垂らし、△25角は▲44飛△同歩▲53歩成で先手良し。
▲54歩に△同銀と取るが、そこで▲15香と走る。▲15歩と突き捨てた効果だ。△15同香には▲75歩と桂頭を攻める。以下△25角は▲33桂成△同金▲同飛成△同銀▲74歩△47角成▲65桂△同歩▲64金が厳しい。
▲15香に△25角は一回▲53歩が入る。▲54歩△同銀を入れた効果だ。以下△51金▲33桂成△同金▲同飛成△同銀▲52金としがみついて攻めが続く。
とにかく先手の穴熊が固いので、攻めが繋がれば重い攻めで構わない。
▲78銀まで引けて穴熊が完成すると先手十分なので、穴熊が完成する前に△44銀と出たり、△44歩ー△42銀と組み換える順を後手は考えたい。