いつも記事をご覧くださりありがとうございます。
こちらの記事の変化についてコメントをいただいたので検討していこうと思います。
いつも書いている記事は、現時点での将棋界の共通認識と私自身の見解を書いています。
記事を読んで認識が違うな、と思ったところがあればコメントをいただけると嬉しいです。
私も将棋が強くなるきっかけになるので、とても嬉しいです。
目次
質問
「一回▲25歩と打ち、△35角ならそこで▲55桂と打てば、△42金は▲64桂△同歩▲63銀△51玉▲43桂不成で先手優勢。△62玉は▲36歩△44角▲63桂成△同玉▲43馬が厳しい。」
この部分に質問ですが、
△62玉▲36歩には△26角で、先手の勝ちかたが分からず、
この変化は後手有望かと思っていました。
△62玉に▲43馬も△98飛で容易ではないと思います。
(質問内容を抜粋)
手順 ▲25歩△35角▲55桂△62玉。
図から単に▲55桂は△42金▲64桂△62玉と寄られ、▲42馬△同角▲43桂成△64歩▲42成桂に△46歩と反撃して後手ペースだった。
▲25歩△35角の交換を入れてから▲55桂と打つことで△42金を消すことができた。
後手は△42金と打てないので△62玉と逃げた。
▲43馬の場合
手順 ▲43馬△98飛▲63桂成△同玉▲55桂△64玉。
▲43馬と迫る手に△52金打は、▲34馬が角に当たる。以下△31香も▲35馬△同香▲44角が、香取りと▲63桂成を狙って先手指せる。
▲43馬に△41香は、▲63桂成△同玉▲75桂△74玉▲65銀△84玉▲61馬と金を取って先手良し。
▲43馬に△98飛はなるほどの一手ですね。
後手玉が危ない格好なので△52金打や△41香と馬にアタックしたくなるが、先手の攻めを見切って攻め合いを目指している。
△98飛に▲63桂成△同玉▲75桂△74玉▲65銀△85玉▲61馬は、△86金で後手玉が寄らなくなる。
△86金に▲87歩と打ちたいが、△98飛と打った効果で△69竜▲同玉△78飛成以下詰む。
つまり、△86金は詰めろ逃れの詰めろになっている。
ちなみに、△86金に代えて△69竜▲同玉△79金と迫っても後手優勢。
▲63桂成△同玉に▲55桂と打ったのは、△74玉に▲75歩の王手飛車を用意した意味。
だから、後手は▲55桂に△64玉と逃げるのが勝る。
△64玉以下、▲65銀は△55玉で耐えている。
△64玉に▲61馬も、△86桂が△69竜以下の詰めろになっている。
△86桂に▲75銀△55玉▲86銀と取っても、△57角成▲同玉△56金▲68玉△67金で寄り筋だ。
後手の角を目標にする
手順 ▲36歩△26角▲37銀△同角成▲同桂△28飛▲38銀。
▲43馬は△98飛で後手が指せそうだ。
代えて▲36歩と突く変化はどうか。
▲36歩に△44角は、▲63桂成△同玉▲43馬が両取りになる。
以下△52桂と打っても、▲75桂△74玉▲44馬△同桂▲83角で先手優勢だ。
△26角に対して、▲37銀はどうでしょうか。
▲27銀と上がると△28飛▲38銀打△37香で先手困る。
▲37銀△15角には▲16歩と追う。
△37同角成▲同桂△28飛には▲38銀と打って先手玉が固い。
代えて▲48銀でも先手指せるが、△79金(▲同金△同竜▲69金は△68金▲同金△49竜以下詰み)と迫る筋があるので、▲38銀と打つ方が先手玉が広い。
▲38銀以下、△27銀や△29銀は▲39金から飛車を取って先手良し。
駒を渡すと▲63桂成からいきなり詰ます筋があり、後手は制約が多い。
△28歩▲同銀を入れなかった場合
手順 ▲25歩△35角▲55桂△62玉▲36歩△26角。
後手が△28歩▲同銀を入れなかった場合、▲25歩△35角▲55桂△62玉▲36歩△26角と進んだとき、▲37銀と上がれない。
先手はこれ以上△26角を追えないので、最終図は後手指せそうだ。
△62玉に▲43馬△98飛の図は、△28歩▲同銀が入っている変化よりは先手が得しているが、先手が形勢を良くするのは容易ではない。
単に▲55桂と打てるが・・・
手順 ▲55桂△62玉▲43馬△98飛。
△28歩▲同銀を入れなかった場合、▲25歩を打たずに単に▲55桂と打てる。
対して△42金は▲43桂成△同金▲41銀△62玉▲43馬で先手良し。
以下△45桂▲48金△54香(△55香は▲52金△72玉▲84桂△82玉▲83歩△同玉▲65馬で抜ける)▲46桂で受かる。
最後▲46桂の図で、△28歩▲同銀が入っていると、△57香成▲同金△38飛で後手良しになる。
だから▲55桂には△62玉が勝る。
ここで▲25歩△35角だと違いが出ない。
▲43馬に△98飛と打ち、さっきとの違いは△28歩▲同銀と▲25歩△35角の交換がない点だが、その違いを具体的に生かす順が難しい。
△28歩▲同銀を入れない順は、十分に考えられそうだ。