テーマ図

今回は△42銀と上がる作戦について検討したい。

▲77角に△34歩なら角換わりになる。△62銀と上がるのは力戦調の戦いを目指している。

△42銀に代えて△14歩から△64歩とする将棋はこちらで検討した。

▲78金ではなく▲68銀を優先したのは、△14歩▲16歩△64歩に▲24歩を用意した意味だ。詳しくはこちらの記事をお読みください。

さて、今回は△42銀だ。先手はいつでも2筋の歩交換ができるが、タイミングが重要になる。

手順 ▲78金△54歩▲24歩△同歩▲同飛△53銀右▲28飛△23歩▲38銀△44歩▲27銀△34歩▲26銀△33銀▲25銀△42銀右。

一回▲78金と上がるのは自然だろう。

△54歩を見て▲24歩△同歩▲同飛と5筋の歩を狙う。△42銀と上がった効果で△53銀右と受けることができる。▲23歩は△31角と引いておいて問題ない。以下△44歩から△34歩や、△44歩ー△43銀ー△34銀として回収することができる。

先手は▲28飛△23歩▲38銀と棒銀を目指す。このとき△44歩と突けるのが大きい。

▲27銀△34歩に▲36銀は△33桂で受かる。▲26銀は工夫で、△33桂なら▲15銀で先手良しだ。今度後手は△33銀▲25銀△42銀右と受ける。△42銀右は▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛のとき△33銀を用意している。▲24同飛に△23歩と打つと▲34飛がある。

銀交換になるが、手数をかけた先手の銀と2手しか動かしていない後手の銀が交換になるので、トータルで後手の手得になる。先手も2筋の歩交換ができているのでお互いにバランスが取れている。後手番でこれなら指して良い、という人もいるだろう。

手順 ▲78金△42銀▲38銀△54歩▲24歩△同歩▲同飛△53銀右▲28飛△23歩▲27銀。

▲68銀に代えて▲78金にしてみる。△42銀に▲68銀を省いて▲38銀を優先するのが工夫だ。

以下似た感じに進んだとき、一手早く▲27銀と上がることができる。この一手がどう生きるか。

手順 △44歩▲36銀△34歩▲25銀△33銀▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛△23歩▲34飛。

△44歩ー△34歩とすると、今度は△42銀右の一手が間に合っていない。

▲24同飛まで進んで、▲34飛が受けづらい。△23歩に強く▲34飛と取って先手十分だ。

手順 △55歩▲36銀△34歩。

先手が▲78金ではなく▲68銀とするのは、△14歩▲16歩△64歩を牽制するものだ。しかし今回の△42銀と上がる将棋には▲78金の方が手堅い。

同じように▲27銀まで進んだとき、△55歩が利く。▲同角は△86歩▲同歩△同飛▲88歩△82飛が一例で、これからの将棋だが、▲88歩と凹まされた格好が気になるところだろう。▲68銀に代えて▲78金なら△86同飛に▲87歩としっかり打てる。

△55歩に▲36銀は△34歩と突く。▲25銀には△33銀と受けておいて、▲55角はやはり△86歩がある。

△34歩に▲78金なら△54銀が間に合う。5筋の位を確保できたのは後手嬉しい。

△14歩+△64歩をやる相手なら▲68銀とやりたく、△42銀+△54歩をやる人なら▲78金としたい。序盤の綾というものだ。プロ棋士の将棋の場合、事前に対局相手の得意な戦法を知ることができる。相手の得意な形の方を牽制する指し方を先手はするだろう。

アマチュア大会では初手合いのことが多く、事前に相手の得意な形を知るのが難しい場合もある。このとき勝負の感性が求められる。相手の雰囲気で、何を指してきそうか感じ取る能力だ。

▲78金、▲68銀のどちらを選んでも一局で、勝負には関係ないのだが、少しでも得しようとするには番外に駆け引きがある。

▲27銀の局面。後手は①△44銀か②△34歩の分岐

手順 △44銀▲36銀△34歩▲46歩△33銀上▲68銀△31角▲66歩△74歩▲67銀△41玉▲47銀△35歩▲58金△52金▲69玉△34銀。

まずは△44銀だ。▲36銀△34歩で▲25銀は△33銀上で受ける。▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛△23歩▲28飛で銀交換になるが、銀交換になると後手が手得になる。

先手は▲46歩ー▲47銀と立て直す。△44銀が歩越しの形なので、持久戦になると後手の悪型が響く。

▲47銀に△35歩が大切な一手だ。先手に▲36歩ー▲37桂を許すと、後手が作戦負けになる。△35歩に▲36歩△同歩▲同銀は自然だが、斜めのラインが開くので△64角が気になる。

最終図は一局。負担だった△44銀だが、△33銀と引ければとても良い格好だ。

手順 ▲68銀△34歩▲66歩△33銀上▲67銀△31角▲48金△74歩▲36歩△41玉▲37桂△52金▲29飛△64角▲96歩△94歩▲16歩△14歩▲26銀△24銀▲68玉△31玉▲79玉△42金右▲88玉。

▲36銀ー▲46歩ー▲47銀と立て直すのも有力だが、手損になるのがキライもある。そこで▲27銀のまま駒組する工夫もある。

▲48金が工夫の駒組。すぐ▲36歩だと△64角があるので、次に▲36歩と突く準備だ。△64角なら▲65歩と追える。△74歩が入っていれば△73角と引けるが、後手は一手間に合わない。

▲27銀の使い方は、▲26銀の棒銀だ。最終図もこれからの将棋だ。▲36銀からの駒組と違って、先手は手損なく駒組できているのが主張だ。

手順 △34歩▲22角成△同金▲88銀△44歩▲77銀△43銀▲36銀△33桂▲46歩△74歩▲47銀△62金▲66歩△64歩▲96歩△94歩▲36歩△63金▲68玉△73桂▲58金△32金▲56銀△14歩▲16歩△52玉▲79玉△81飛。

△34歩は▲22角成△同金で壁になるが、棒銀で狙われている角を捌く意味がある。後手は角が手駒になると棒銀が受けやすい。以下は駒組だ。

▲36銀を見て△33桂と跳ねる。

△52玉は大切な一手で、△62玉と上がると▲41角△81飛▲32角成△同銀▲22金の打開がある。△14歩▲16歩の交換を入れずに△52玉と上がると▲16角と打つ手がある。細心の駒組をして、△81飛まで引ければ安心する。

後手は右玉風に指す姿勢だ。最終図まで進むと、先手がどう打開するか難しい。

手順 ▲26銀△33桂▲77銀△14歩▲68玉△43銀▲58金△52金▲79玉△42玉▲96歩△94歩▲36歩。

▲77銀と上がる前に▲26銀は有力だ。△43銀と上がると▲25銀は△33桂で受かるが、▲15銀で棒銀が成功する。

よって△33桂と受けるが、そこで▲77銀と受ける。すぐ▲15銀と出ると、△14歩▲24歩△25角と切り返される。

△44歩▲77銀△43銀▲26銀だと△33桂を保留される可能性がある。△33桂と跳ねさせれば将来▲36歩ー▲35歩で桂馬を目標にできる。

最終図は次に▲35歩の狙いが分かりやすい。▲36銀ー▲46歩の駒組より▲26銀ー▲36歩の方が攻めの形を築ける。

まとめ

今回は△42銀ー△54歩の将棋を検討した。2筋の歩交換をするタイミングが重要だ。

先手は棒銀を急ぎたいので、▲78金か▲68銀のどちらか一手を指して、▲24歩~▲28飛ー▲27銀とする。これで△44歩▲26銀△34歩とやりづらくなっている。

▲27銀には①△44銀か②△34歩の分岐になる。いずれの展開も、先手はどう攻めの形を作るかがテーマだ。

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