テーマ図

△14歩+△62銀は角換わりを拒否する指し方だ。こちらの記事でも紹介した指し方だ。

△14歩+△62銀は力戦調の将棋だ。先手はいくつか対策が考えられる。▲36歩ー▲37桂と駒組するのは突っ張った指し方だ。

まずはテーマ図に至るまでを見ていきたい。

手順 ▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲28飛△54銀▲66歩△65歩。

先手はいつでも2筋の交換ができる。△64歩に▲24歩△同歩▲同飛としても、△14歩の効果で△63銀で受かる。

後手は一歩交換を許すが、その手の分先手より駒組を急ぐ意図がある。それを生かすのが△54銀だ。次に△65銀があるので▲66歩と止めたいが、△65歩の動いていく。一局ながらも後手に先攻されるのは嫌だろう。

▲28飛と引くところで、▲26飛で△65銀を警戒する手もあるが、△34歩から駒組になったとき、先手はどこかで▲28飛と引くことになり手損になりそうだ。

手順 △65銀▲24歩△同歩▲同飛△76銀▲55角△34歩▲22飛成△同銀▲45桂。

▲36歩ー▲37桂と急いで駒組することで、▲24歩△同歩▲同飛△23歩に▲29飛と下段に引けるようになるだけでなく、△65銀に▲24歩から反撃しやすくしている。

最終図は▲45桂と跳んで先手の桂馬が活躍している。先手良し。

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△34歩は角換わりの含みを残し、△44歩ー△42銀から雁木を目指す意図がある。

▲58玉は次に▲24歩から動いていこうとする手だが、△77角成▲同銀△22銀や△33角▲同角成△同金と角換わりを目指したとき後手が少し得をする。

最終図を見ると分かりやすい。▲68玉と寄ると△81飛と引かれ、▲58玉→▲68玉の分、先手が一手損するので手番が入れ替わっている。

△77角成▲同銀△22銀に▲24歩△同歩▲同飛は△35歩▲同歩△36歩がある。

手順 ▲24歩△同歩▲同飛△35歩▲同歩△36歩▲29飛△37歩成▲同銀△86歩▲同歩△65桂▲66角。

▲58玉と上がってから▲24歩としたいが、角換わり模様になってしまう。先手はすぐ▲24歩とできるかどうかが重要になってくる。

▲24同飛に△35歩(▲26飛は△25歩)▲同歩△36歩と攻める。対して▲48金は以下△37歩成▲同銀△86歩▲同歩△65桂となって、▲22角成△同銀▲29飛とすれば本線の順と合流している。△65桂に▲66角とかわすと△86飛▲87歩△76飛▲77歩に△36歩が好手で、▲同銀は△66角、▲46銀は△66飛▲同歩△44歩、▲76歩は△37歩成▲同金△36歩となって後手指せる。

戻って、△35歩▲同歩△36歩に先に▲29飛とすれば、△37歩成▲同銀△86歩▲同歩△65桂に▲22角成△同銀▲48金の変化ではなく、▲66角と変化できる。

手順 △86飛▲87歩△76飛▲77歩△28歩▲同飛△66飛▲同歩△27歩▲同飛△45角▲22飛成△同金▲79金。

後手は△86飛から攻め続ける。

以下進んで△27歩に▲58飛と逃げておいても先手指せそうだ。▲27同飛は強気な一手だ。最終図は後手の攻め駒が少なく、先手指せる。

手順中△22同金は▲82飛が先手にならないようにした工夫だ。

後手が△86歩▲同歩△65桂の攻めができないとなると、△65銀▲26飛や△77角成▲同銀△22銀▲48金の展開になりそうだが、先手はゆっくりした展開を目指し、模様の良さを主張していく。

先手が作戦勝ちや模様の良さを追求する場合、序盤から際どい踏み込みが求められる。▲24歩と突けるかどうかは一つのテーマだ。

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