テーマ図

今回は▲24歩に△同銀と応じ、▲75歩△同歩▲44歩とした局面を検討したい。

▲24歩と突く意味は、こちらの記事で検討した。

テーマ図から、△44同飛、△63角、△22角など分岐する。今回は△44同飛を検討したい。

△44同飛の変化

手順 △44同飛▲58金△38角▲39飛。

まずは△44同飛の変化だ。

対して▲58金と寄る。先手は一歩を温存し▲74歩を狙う。△63角と受けたら、▲71角と攻める。以下△42飛に▲44歩と垂らして先手ペースだ。

後手は▲74歩を受けずに△38角と攻め合う。

▲39飛に△49角成は▲45歩△39馬▲44歩と飛車を取り合って先手良し。▲45歩に△58馬▲44歩△76歩も▲68銀と引いて先手良しだ。

△38角にすぐ▲45歩は△41飛と引かれ、▲74歩と打つ歩がなくなってしまう。

後手に何か工夫が必要だ。

▲39飛に△27角成

手順 △27角成▲74歩△28馬▲73歩成△52金▲17角△同馬▲同香△28角▲26角△35銀▲同歩△39角成▲34歩△49飛成▲44桂△28飛。

△49角成は▲45歩で先手良しだった。まず△27角成と成る手が考えられる。

▲74歩△28馬に▲73歩成と踏み込む。△73同金は▲17角△同馬▲同香△28角▲26角△35銀▲同歩△39角成▲34歩で先手良しだ。

▲73歩成に△39馬▲62と△49飛成と攻めるのは、▲47銀が好手で先手指せる。▲67銀と引くのが自然だが、△29飛で後手良しになる。▲47銀は次に▲59金打を狙いつつ、△49竜の利きを消しているので▲44角と打てるようになっている。

よって▲73歩成に△52金と辛抱する。

▲17角△同馬▲同香△28角▲26角△35銀▲同歩△39角成▲34歩△49飛成と進んだとき、△52金のおかげで▲53角成と成れない。

△49飛成▲44桂に△58竜は、▲32桂成△同玉▲33銀△同桂▲同歩成△同玉▲25桂から受けなしに追い込むことができる。

▲44桂に△28飛と催促する。これなら▲32桂成△同玉▲33銀△同桂▲同歩成△同玉▲25桂に△34玉▲35金△43玉▲44金に△同竜と取ることができる。

手順 ▲32桂成△同玉▲33銀△同桂▲同歩成△同玉▲25桂△34玉▲35金△43玉▲48金。

▲35金△43玉に▲44金とは出れないが、▲48金が好手。

△同馬なら▲44金と出ることができる。▲48金に△同竜▲同角△同飛成は、先手玉が詰めろになっていないので、▲41飛△42金▲44歩△52玉▲71飛成のように詰めろ詰めろで迫っていけば良い。

最終図以下、△26飛成▲49金△35竜▲39金△同竜と駒の取り合いが予想されるが、▲41角と攻めて先手指せる。

▲39飛に△76歩

手順 △76歩▲45歩△77歩成▲同金△56角成。

△27角成は先手指せる。代えて△76歩が有力だ。△76歩▲同銀△38角だと▲45歩と打たれるので、突くならこの瞬間だ。

▲同銀なら△49角成▲45歩△58馬▲44歩△76馬▲67銀△75馬で、二枚替えできる。単に△49角成▲45歩△58馬▲44歩△76歩は▲68銀と引かれてしまうので、△49角成の前に△76歩と突くという工夫だ。

△76歩に▲68銀なら△27角成を選べる。単に△27角成よりも少し後手が得する。

△76歩に▲38飛は△77歩成▲同桂△49飛成で後手良し。

△76歩に▲45歩と打つのが後手の主張を通さない一手だ。以下△77歩成▲同金△56角成とした図で、飛車と馬のどちらを取るか。

▲56同歩と馬を取る

手順 ▲56同歩△42飛▲74歩△65桂▲同歩△76歩。

▲56同歩に△42飛と引く。▲84角が先手にならない位置だ。▲51角や▲51銀のキズはあるが、放置して攻めることができる。

待望の▲74歩だが、△65桂▲同歩△76歩と攻め合って、形勢は際どいが後手を持ちたい。

最終図から▲76同金は△65銀▲同金△同歩とする。次に△77歩の垂らしが狙いになる。

▲78金や▲67金寄も考えられるが、手順に△76歩の拠点ができるのは大きい。

▲44歩と飛車を取る

手順 ▲44歩△55馬▲81飛△41歩▲51飛成。

▲44歩と飛車を取りたい。△55馬に▲81飛△41歩▲51飛成と近づける。

△63金と逃げると▲52角が厳しい。

△61銀と受けても▲74角がある。△63銀打は▲同角成△同銀▲43銀としがみついて先手指せる。

後手は△62金を受けづらい。攻め合いを目指す。

手順 △76歩▲67金寄△65歩▲62竜△66歩▲56金△44馬▲49飛△33銀▲42歩△同金▲51角△32銀▲44飛△同銀▲42角成△同歩▲52金△41銀打▲51竜。

△65桂▲67金寄△75銀は一回▲56歩が好手。以下△44馬は▲49飛なので、△66馬▲同金△同銀としたいが▲62竜で先手良し。

△65桂に代えて△76歩は、▲同金なら△65銀打がうるさい。△76歩▲67金寄△65歩▲62竜△66歩と角のラインを生かして攻めるが、▲56金△33銀▲49飛と切り返せる。手順中▲56金が大切で、▲66同金は△77銀▲同桂△同歩成▲同玉△76歩で寄る。

▲49飛△33銀の受けに、▲42歩△同金▲51角と攻める。次に▲44飛△同銀▲42角成△同歩▲22金から詰ます筋を狙っている。

▲51角△32銀の受けに、▲44飛△同銀▲42角成△同歩▲52金としがみついて先手指せる。先に▲44飛とするのが大切で、▲42角成を先にすると△同銀▲44飛△33角で後手指せる。

最終図以下△22玉▲41金△同銀▲同竜△31金▲91竜で、後手に攻めのターンがくるが、飛車角だけなので先手は後手の攻めを余せそうだ。

手順 △44同飛。

今回は▲44歩に△同飛の変化を検討した。以下▲58金と寄って先手は十分戦える。

よって△44同飛に代えて△63角と打つ将棋が主流になってきている。△63角と打つ変化を次回見ていきたい。

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