テーマ図

手順 △63角。

今回は▲24歩に△同銀と取り、▲75歩△同歩▲44歩に△63角とする変化を検討したい。

▲24歩と突く意味はこちらで検討した。

▲44歩に△同飛とする変化はこちらで検討した。以下▲58金と寄って先手が十分戦えた。△44同飛に代えて△63角と打つのが主流になっている指し方だ。

△63角に▲58金の変化

手順 ▲58金△81飛▲67金右△42歩▲76歩△95歩▲同歩△97歩。

▲58金と寄る変化から見ていきたい。

対して△44飛は▲71角△42飛▲44歩と打って攻めが続く。▲58金は△44飛を警戒した手だ。

△81飛と回るのが勝る。

▲67金右にすぐ△95歩▲同歩△97歩と攻める手もあるが、▲15歩△同歩▲35歩から攻め合いになったとき▲44歩の拠点が気になる。一回△42歩と受け、▲76歩を見て△95歩▲同歩△97歩と攻めるのが一案だ。

最終図以下▲97同香は△65歩。▲75歩にも△65歩と突っかけておく。▲97同玉は、△95香▲96歩△同香▲同玉△98歩▲同香△86歩▲97玉△87歩成▲同金△85桂と攻める。

後手好調のようだが、攻めが繋がるかギリギリだ。形勢不明。

△63角に▲76歩の変化

手順 ▲76歩△44飛▲58金△41飛▲75歩△95歩▲同歩△97歩。

▲76歩は早めに△75歩の位を奪還する意図だ。同じように△81飛▲75歩△95歩▲同歩△97歩は、▲74角と合わせて先手指せる。

一方で△44飛と走ることができる。

▲76歩に代えて▲58金の変化で、△44飛は▲71角の打ち込みがあったが、▲76歩と打つ変化は△44飛が先手なので▲58金△41飛で一安心だ。

▲75歩と戻した手に対し、△95歩▲同歩△97歩と嫌味を付ける。

ここからお互い手が広く、非常に難解だ。

形勢不明の図

△97歩と垂らした図を眺めてみたい。

▲97同香は△86歩▲同銀△76歩と垂らして、次に△85歩を狙う。

▲44歩と垂らすと、△81飛▲74角△95香と走ってどうか。▲76歩に代えて▲58金△81飛▲67金右△42歩▲76歩△95歩▲同歩△97歩の変化と比べて後手の歩が多いのがポイントだ。

▲43歩や▲42歩は△同飛と応じる。△81飛と回る筋がなくなるが、先手の持ち歩が少なくなるので、どのくらい効果があるのか微妙なところだ。

▲74角は積極的な手。しかし△同角▲同歩△65桂▲同歩△49角の反撃が怖い。

どの順も形勢は互角に近い。

▲97同玉の場合

手順 ▲97同玉△35歩▲74角△36歩▲45桂△95香▲96歩△同香▲同玉△45銀▲63角成△同金▲94歩。

強く応じるなら▲97同玉だ。対して△65歩も考えられるが、▲88玉と戻られるのでどのくらい△97歩が効果的だったか不明だ。

△35歩なら▲88玉に△36歩と取り込めるので、先手を急かしている。

先手は▲74角△36歩▲45桂と跳ねる。△45同銀なら▲63角成△同金▲52角△95香▲88玉で先手指せる。△95香に▲96歩△同香▲同玉とすると、△91飛が絶好だ。△91飛を王手で回れると後手指せる。

あとから△95香とすると▲88玉と引かれるので、▲45桂に△95香とする。これなら▲88玉に△99香成と取って後手指せる。

△95香▲96歩△同香▲同玉を入れてから△45銀とすることで、▲63角成△同金▲52角とは打てない。

▲63角成△同金に▲94歩と垂らして△91飛の飛車回りをケアしてどうか。次に▲52角を狙う。

お互い玉が寄せづらく、長い将棋だ。この変化も形勢不明。

▲44歩に△22角の変化 結局合流か

手順 △22角▲55角△44角▲同角△同飛▲58金。

△22角はどうか。先手玉のコビンを攻める狙いだ。▲74歩なら△65桂▲同歩△76歩▲同銀△44飛で決まる。

△44角を許したくないので、▲55角は考えられる。△同銀▲同銀△54歩は、▲43銀と打ち込んで先手指せる。

▲55角に△44角▲同角△同飛とすると、単に△44同飛とする変化と合流する。

こちらで検討した変化だ。

△22角に▲17角と打つ手も考えられるが、△35歩▲25歩△33銀▲35歩△44銀▲24歩△同歩▲同飛△23歩▲28飛と変化される可能性がある。しかしこの変化も先手十分戦えるので、▲17角にも結局△44角▲同角△同飛の変化に合流する気がする。

△22角に代えて△33角も、▲55角や▲26角で似た感じだ。

まとめ

今回は▲44歩に△63角と打つ変化を検討した。どの変化も非常に難解で、結論が出ない。

△63角と打つ変化は、後手が受け身にならないのが良い点だ。先手玉に嫌味がつくので、後手は攻め合いに持ち込める。

後手角換わりは一生懸命受ける展開が多いので、こうした攻め合いになる展開は魅力的だ。

△63角に▲58金か▲76歩かの分岐になる。▲76歩だと△44飛▲58金△41飛▲75歩△95歩▲同歩△97歩が形勢不明の図だ。

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