テーマ図

手順 ▲79玉。

△14歩と突いた局面が、重要なテーマ図だ。△14歩に対して▲46銀、▲16歩、▲35歩△同歩▲46銀、▲79玉と分岐する。

△14歩に至るまでの変化はこちらで検討した。

▲35歩△同歩▲46銀とする変化はこちらで検討した。

今回は△14歩に▲79玉と囲う順を見ていきたい。

▲79玉に△44歩の変化

手順 △44歩▲35歩△同歩▲46銀△36歩▲26飛△43銀▲35銀△45歩▲24歩△同歩▲同銀△54銀右。

△44歩と雁木を目指す順から見ていきたい。△14歩▲79玉の交換を入れずに△44歩もあるが、△14歩はどこかで△13角と上がれるので大きな一手だ。

△44歩に▲35歩△同歩▲46銀は、△36歩▲26飛△43銀▲35銀△45歩で対応できる。以下▲24歩△同歩▲同銀には△54銀右と上がる。▲24同銀にすぐ△75歩▲同歩△65桂と攻めたいが、▲33歩で先手良しになる。一回△54銀右と手を渡すのが良いだろう。

最終図から、▲23銀成は△44角▲24飛△42金で先手の攻めが重い。▲23歩△44角▲35銀は△同角▲同角△34銀▲68角△35銀打▲28飛△26歩で押さえ込める。

最終図はこれからの将棋だが、▲24銀まで進出されていて気持ち悪いところもある。

手順 △13角▲66歩△35角▲同角△34銀▲68角△37歩成▲同桂△35銀打▲29飛△36歩▲38歩△33桂。

△45歩の他に、△13角も有力だ。▲24歩△同歩▲同銀は△同角で取り方が難しい。▲24同角は△15銀。▲24同飛は△37歩成▲同桂△36歩がある。

△13角に▲66歩は△65桂を消した手。対して△35角▲同角△34銀から上部を厚くしていく。▲68角に単に△35銀打は▲27飛と引かれる。△37歩成▲同桂△35銀打が正しい手順だ。

最終図は後手の2枚替えだが、先手の持ち駒の角も大きい。形勢不明だ。

手順 ▲66歩△43銀▲67金右。

△44歩に▲35歩△同歩▲46銀と仕掛けるも先手有力だった。仕掛けずに▲66歩としても一局の将棋だ。▲66歩は△44歩に反応した手だ。角道が通っている状態だと、▲66歩に△65歩の仕掛けがある。

最終図は一局。▲79玉に△44歩は無難で、どれも一局だ。次に後手の積極的な指し方を見ていきたい。

▲79玉に△13角の変化

手順 △13角▲同角成△同香▲48銀△33銀▲66歩△94歩▲96歩△15歩▲67金右△42玉▲88玉△31玉。

△13角とぶつけるのは積極的な手だ。▲同角成には△同香と取る。角交換になると後手陣は隙がなく、先手陣には△39角のキズがある。

最終図は後手持ち。△13香は変な格好だが、次に△54銀から△65歩▲同歩△75歩のように先攻することができる。

手順 ▲46銀△44歩▲35歩△43銀▲34歩△同銀▲35歩△43銀▲66歩△54歩▲67金右△31角。

角交換は後手が得する。先手は角交換を避けたい。▲46銀は自然な手だ。対して「歩越し銀には歩で対抗」の格言通り、△44歩と突く。

以下▲35歩△43銀▲34歩△同銀と進んで、▲38飛は△43金で受かる。

△34銀を追わないと△45歩と▲46銀を追われるので、先手は▲35歩と押さえて駒組する。

最終図はこれからの将棋。▲79玉に△44歩▲67金右△43銀とした変化と似た感じだ。

手順 △45歩▲同銀△35歩▲34銀△36歩。

△43銀に代えて△45歩▲同銀△35歩とするのは、より積極的な手だ。先手の攻めをここまで誘うと、もう引き返せない。一気に激しい展開になる。

最終図△36歩と伸ばした図の評価が重要だ。

手順 ▲13角成△同香▲24歩△同歩▲68金右△15角。

▲13角成△同香▲24歩△同歩と進んで、▲同飛は△35角が王手飛車だ。▲68金右で手が戻るが、そこで△15角が好手だ。△15角と打つ筋はよく出てくる。

△15角は△37歩成と△59角成の両狙いだ。△15角に代えて△59角は▲46角で、△15角成が甘い手になる。

最終図は後手ペース。

手順 ▲88玉△37歩成▲同桂△36歩▲45桂△37歩成▲29飛△65桂。

じっと▲88玉と入る手もあるが、素朴に△37歩成▲同桂△36歩がある。

最終図まで進んで、▲44桂のキズがあるので次に△77桂成とできるわけではないが、先手の手が難しい。△65桂に▲66銀とかわしたら、△47とから攻め合い勝ちが見込める。

最終図以下▲13角成△同香▲24歩△同歩▲同飛は、△15角▲25飛△24歩▲29飛△38と▲27飛△37と▲29飛で千日手になる。

▲88玉に代えて▲24歩△同角▲88玉とする順は考えられ、以下△33銀とぶつけてどうかという将棋になる。

△13角に▲46歩の変化

手順 ▲46歩△54歩▲16歩△22角▲45歩△44歩▲同歩△同角▲46銀△43銀▲37桂。

△13角に▲46銀は△44歩と歩で対抗された。▲46歩と角交換を拒否する手もある。ただ角交換を拒否するだけの手なので、指しづらさがある。

△54歩▲16歩△22角▲45歩と進んだとき、△55歩▲同歩△同角もあるが▲46銀△22角▲47金で、後手は玉頭から動いているのでリスクがある。

△44歩▲同歩△同角として、△43銀の格好を目指すのが良いだろう。最終図から△22角と当たりを避けておくか、より積極的に行くなら△75歩▲同歩△76歩▲88銀△65歩と圧力をかける順も有力だ。

いずれもこれからの将棋だ。

まとめ

今回は△14歩に▲79玉と寄った変化を検討した。

▲79玉に△44歩は一局の将棋だ。

より積極的に指すなら、▲79玉に△13角と上がる順が有力だ。▲46銀は△44歩と歩で対抗する。▲46銀△44歩▲35歩に△43銀か△45歩か、どちらを選ぶかは棋風によるだろう。

△13角に▲46歩はできれば指したくない手だ。△54歩▲16歩△22角▲45歩に△44歩と突くのが好手で、後手は良い格好を目指せる。

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