テーマ図

手順 ▲16歩。

今回はテーマ図△14歩の局面から、▲16歩と受ける手を検討したい。

△14歩と突いた局面で、▲35歩△同歩▲46銀とする変化はこちらで検討した。

△14歩に▲79玉と寄る変化はこちらで検討した。

今回は▲16歩と受ける変化だ。▲16歩は△13角を牽制した手だ。▲16歩は自然な手だが、端の交換は後手の得なので、先手は「何でもやってきなさい」と言っている。

△13角はできない

手順 △13角▲46銀△44歩▲35歩△45歩▲同銀△35歩▲15歩。

△14歩に▲79玉は△13角が有力だった。△14歩▲16歩の場合だと、△13角とはぶつけづらい。

△13角以下、▲46銀△44歩▲35歩△45歩▲同銀△35歩と進んで最後▲15歩とできる。最終図は先手良しだ。

まだしも▲45同銀に△35角だが、▲46歩で後手の角が負担だ。

△54銀の変化

手順 △54銀▲46銀△44歩▲55歩△45歩▲54歩△46歩▲同角△54歩▲24歩△同歩▲37桂。

△54銀と上がるのが有力だ。これに対し▲79玉と寄ると、△65銀から攻めることができる。△56銀を狙っていて、▲57金と受けても△76銀▲同銀△99角成で後手指せる。

△54銀に▲46銀は、△65銀に▲55歩を用意した意味だ。▲46銀に反応して、△44歩と突く。

△44歩は次に△45歩と銀を追う狙いだ。その前に先手は▲55歩と後手の銀を追いたい。▲55歩に銀を引くようでは消極的なので、△45歩▲54歩△46歩と銀を取り合いになる。

△46歩に▲53歩成△同銀▲46角とすれば一歩得になるが、△65桂で後手良しになる。5筋の歩が切れると、△57歩の叩きが生まれる。この局面は、「歩の損得よりも盤面を制圧する」ことが重要だ。

△46歩に▲46同角△54歩となって、単に▲37桂は△55銀▲68角△65桂で制圧できる。▲24歩△同歩▲37桂となっていれば、△55銀に▲24角△23歩▲68角と手順に歩交換できる。

手順 △48歩▲66歩△49歩成▲75歩△39銀▲26飛△48銀成▲57金△59と▲68玉△86歩▲同歩△88歩▲同金△75歩。

▲24歩△同歩▲37桂にも、△55銀▲24角△23歩▲68角△65桂とする順もあるが、▲24歩△同歩を生かされていて後手が悔しい。▲24歩△同歩を咎める意味でも、△48歩が有力だ。

△48歩に▲同金は△39銀、▲同飛は△27銀で後手良しだ。

先手は△48歩を取りづらいので、▲66歩△49歩成▲75歩と攻め合う。対して△39銀が継続手だ。▲18飛と横にかわしても、△48銀成▲同金△同と▲同飛△56金が一例で攻めが続く。

最終図以下▲74歩は△65桂▲同歩△76歩で後手良し。△75歩には▲28飛△76歩▲48飛が予想され、形勢は難しい。しかし、玉周辺にたくさん成駒を作られていて、先手は好んで選びたくない変化だ。

手順 ▲37桂△43銀上▲66歩△33桂▲55歩△63銀▲67金右。

△44歩に▲55歩は△45歩と反発して、後手指せる。次に▲37桂と△45歩と防ぐ手はどうか。▲37桂と跳ねると、▲35歩△同歩▲同銀の攻めがやりづらくなる。お互いすぐの攻めは難しいので、お互い駒組に入る。

手順 △45桂▲59角△54歩▲同歩△同銀右▲55歩△37桂成▲同角△45銀▲同銀△同歩▲56金△53歩▲26角△44角▲59角△22角。

▲67金右の図はいくつか後手に手段がある。△45桂と捌くのが一番自然な手だ。▲45同桂△同歩▲同銀△55角となれば後手ペース。△45桂に▲59角と引く。△37桂成▲同角△45歩▲同銀のとき、△55角を消している。

後手の陣形は最善形なので、△54歩から動いていく。▲同歩△同銀右▲55歩△37桂成▲同角△45銀▲同銀△同歩と進んで、銀と桂が持ち駒にのった。

△45同歩に▲54銀も考えられるが、△53歩▲43銀成△同玉で継続が難しい。

▲56金△53歩に▲45金は、△56銀▲46金△45桂で後手良し。▲26角は次に▲45金とする狙いだが、△44角▲59角△22角で千日手模様だ。

最終図から先手が動くなら▲45金だが、△44銀打▲同金△同角や△13角(▲35歩は△同歩)▲44桂△同銀▲同金△43銀でいずれも後手が戦える。

後手不満ない戦いだろう。

手順 △45歩▲57銀△44銀▲79玉△55銀。

△45桂も後手不満ないが、△45歩も有力だ。▲45同桂は△同桂▲同銀△55角で後手ペース。

▲57銀と引くが△44銀と繰り出す。▲56銀は△54歩▲同歩△同銀で後手指せる。△54歩に▲58飛としたいが、△25桂▲同桂△55歩で後手良しになる。

▲55歩を守りづらく、最終図は後手の一歩得になる。後手は△54銀ー△65歩と仕掛けることができるので、この変化も後手不満ない。

まとめ

今回はテーマ図△14歩に▲16歩と受ける変化を検討した。▲16歩は△13角を牽制した意図だが、△14歩▲16歩の交換自体は後手の得だ。

▲16歩には△54銀▲46銀△44歩とする。

△44歩に▲55歩と追いたいが、△45歩▲54歩△46歩▲同角△54歩と強く対応して後手指せる。

△44歩に▲37桂もある。これには△43銀上▲66歩△33桂▲55歩△63銀▲67金右と駒組になる。そこで△45桂と△45歩の分岐になる。いずれも後手不満ない。▲37桂と跳ねると、▲35歩の仕掛けがなくなるので跳ねたくないだろう。

△14歩に▲16歩と受ける変化は、後手が不満なく戦える。

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