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第1図

第1図は相掛かりの同型だ。重要なテーマ図になっている。

第1図から①▲22角成 ②▲45歩に分岐する。

①▲22角成に変化については、前回検討した。

今回は②▲45歩の変化を見ていきたい。

▲45歩には、後手も同じように①△65歩の位を取るか、②△88角成と角交換をする手に分岐する。

今回は①の△65歩を見ていきたい。

先手は▲22角成と角交換をする。先に角交換をするので先手は一手損になるが、先手の銀だけ中央に使えるという主張だ。

▲57銀から▲46銀左と組めれば「銀多伝」と呼ばれる良い格好になる。よって後手は△24歩から銀冠を目指し、主張点を作りに行く。

▲57銀ー▲46銀左を目指したいが、すぐ▲57銀と上がると△33角と打たれて受けづらい。単純な狙いだけに軽視するので、気を付けたい。

▲77角と合わせても△同角成で、▲同金は△88角。▲同桂は△75歩でいずれも後手指せる。

前回の▲22角成の変化でも出てきたが、▲88角や▲77角、△33角のラインはお互い急所だ。

▲57銀に代えて▲88角と先着する手もあるが、△33角▲同角成△同桂と応じられて先手が損する。以下▲24飛△25歩▲同桂△45桂となって、▲45歩を咎められている。▲88角と打つ構想ならば、▲45歩とつかないで▲88角と打つ方が勝る。

第2図

△24歩にすぐ▲57銀と上がることができなかった。そこで先手は攻め方を工夫したい。

第2図から①▲55歩 ②▲44歩が考えられる。

第3図

▲55歩は△同歩と取らせて△33角の筋を消し、▲24飛と走る狙いだ。

後手は手順に△23銀ー△24歩と銀冠に組むことができた。

対して先手は突き捨てた5筋の位を狙っていく。△33桂に▲56歩は位を消す狙いだ。

▲56歩に△同歩も考えられるが、▲同銀直で先手の主張が通る。△64角は▲55歩に△同角を用意し、素直に5筋の位の奪還を許さない手だ。

△64角に▲46角と足し算すると△54銀で困る。▲88角ならば△54銀に▲55歩と取れるので先手指せる。

▲88角には△56歩▲同銀直△54歩で難しい。▲55歩と打ちたいが、△35歩▲同歩△86歩▲同歩△同飛と動かれ、次に△36歩▲同銀△76飛の十字飛車を狙われる。先手怖い格好だ。

▲88角とするところで▲77角ならば△86歩の筋はケアできるが、今度▲56歩の合わせに△75歩とする変化が生まれるので一長一短だ。

△54歩に▲66歩は角を追って位を奪還する狙いだが、すぐ△64歩で位を取り返される。6筋の歩をつくと△66桂の筋がちらつき、リスクがある。

▲56歩よりも▲46銀左の方が自然の一手だ。

対して△54銀と支える手も自然で有力だが、▲46銀左と上がると生まれる攻め筋がある。

それが△75歩▲同歩△66歩だ。▲同歩は△76角が痛い。

△66歩に▲57金も手筋の受け方だが、△35歩が急所。▲同歩でも▲同銀でも△65角の筋を狙っている。△35歩を入れた方がすぐ△65角と打つよりも得している。

最終図以下▲65同金は△38角がある。

最終図は後手の攻めがうまくいっているか微妙なところだが、先手陣はかなり気持ち悪い格好だ。

▲55歩の瞬間に△33角と打つ手も考えられる。対しては▲46銀△55歩▲59飛が好手だ。次に▲69玉として中央からの攻めを見ている。

△56歩▲77桂△75歩の攻めが怖いが、▲47玉△76歩▲56飛でぴったり受かる。

56の歩は次に▲69玉から回収できる。後手だけ角を使っていて、先手不満ない展開だ。

第4図

▲44歩も△同歩と取らせて△33角の筋を消し、▲24飛と走る狙いだ。

▲55歩の変化と同じく、後手は手順に△23銀ー△24歩と銀冠に組む。

その銀冠を咎めるべく、▲95歩△同歩▲57角が好手順だ。▲92歩△同香▲93歩と▲25歩△同歩▲24歩の両方の狙いがある。

後手は△83飛か△84歩と9筋の方を受けるが、▲25歩△同歩▲24歩と銀をへこますことに成功した。

最終図▲25桂の局面は先手好調だが、形勢自体は難しい。しかし△12銀の格好がつらく、後手を持つかどうかは好みによりそうだ。

▲95歩のところで単に▲57角と打ちたいが、△33桂▲95歩に△35歩が好手だ。

構わず▲94歩と取り込むと△36歩▲同銀△55歩が急所の一手になる。▲57角がいじめられる展開は先手嫌だ。

△35歩に▲同角は△95歩と戻される。以下▲57角△83飛▲25歩とすると、△同歩▲24歩に今度は△34銀と上にかわされてしまう。大きな違いだ。

△35歩に▲同歩も△55歩▲同歩△95歩と戻され、▲92歩△同香▲93歩には△36歩で後手良しだ。▲36同銀には△56歩がある。

▲57角の格好は△55歩が急所の筋になる。

▲57角の筋を嫌って△23歩と打つと後手が作戦負けになる。

この戦型は後手は銀冠を目指さないと作戦負けになりやすい

最終図▲46銀左まで組むことができれば先手十分だ。先手から次に▲45歩や▲55歩などの攻めが狙える。

▲44歩に△23銀と上がる手もある。以下▲43歩成△同金に▲44歩と追撃する。

△同金に▲88角とラインを設置する。

▲88角に単に△55歩とすると▲45歩として、△54金なら▲55歩△64金▲44歩と歩を伸ばして後手陣にプレシャーをかける。

▲45歩に△43金は▲55角△33桂▲25歩△同歩▲同桂△同桂▲同飛△24歩▲29飛と進んで、次の▲22角成が受けづらい。受けるだけの△21飛では後手自信ない。

▲88角に一回△66歩とするのは▲同角△55歩▲45歩△54金▲55歩△65金を用意した手だ。

今度は先手も▲45歩と打ちづらいので▲57銀と活用する。

最終図は後手は先手の角を押さえ込めるかが争点になるが、後手陣も薄くまとめきるのは大変だろう。

まとめ

第2図で①▲55歩の変化は後手もそれなりに戦える。5筋の位が争点になるが、奪還するのも大変だ。

一方▲44歩は△同歩と取らせた格好が、▲55歩と比べて位になっていない。先手陣にあまり影響ない点がメリットになる。

▲44歩以下▲57角と打つ変化の形勢をどう見るか、後手が持ちたいと思うかは重要だ。もしこの変化を嫌うのならば▲45歩に△65歩とせず、△88角成という変化を考えることになりそうだ。

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