今回は先手雁木で、居玉で▲35歩と仕掛ける指し方を検討したい。
目次
第1図 ▲78銀型で待機
手順 ▲66歩△33角▲78銀△42銀▲48銀△62銀▲36歩。
第1図から▲88銀△77角成▲同銀△22銀と進むと、角換わりになる。
▲66歩と止めるのは雁木を目指した指し方だ。
△33角に▲78銀と上がるのが序盤の工夫。
▲67銀ー▲78金と組む指し方と、▲68玉ー▲79玉と囲う含みを残している。
△42銀▲48銀△62銀に▲36歩と突いて、▲37銀の繰り出しを見せる。
第2図 △64歩の変化
手順 △64歩▲37銀△63銀▲46銀△54銀▲67銀△65歩▲68飛。
△64歩と突く変化から見ていきたい。
この△64歩は▲78銀型を咎めた手で、▲67銀に△65歩の仕掛けを用意している。
▲68銀型なら▲78金ー▲67銀と組むことができた。
△64歩に▲37銀△63銀▲46銀と繰り出して▲35歩を狙う。
▲46銀に△44歩は、▲35歩△43銀▲38飛と動くことができる。
△54銀に▲35歩だと、△同歩▲同銀△86歩▲同歩△65歩(△88歩▲同角を入れてからの△65歩も有力)の反撃がある。
△54銀に▲67銀と上がって駒組みする。△44歩には▲37桂と跳ねて、▲46銀型が安定している。
▲67銀と上がると△65歩の仕掛けがあるが、▲68飛と対応する。
代えて▲78金もあるが、△66歩▲同銀△65歩▲75銀と形を乱される。
▲68飛なら△66歩▲同銀△65歩に▲同銀と取れる。
▲68飛に△62飛も、▲65歩△同銀▲66歩と収めることができる。
最終図はこれからの将棋だ。後手は先攻したものの、戦果はあまり上がらない。
第3図 △44歩の変化
手順 △44歩▲16歩△14歩▲35歩△同歩▲37銀。
次に、△44歩と突く変化を見ていきたい。
先手は一回▲16歩と打診する。▲15歩と位が取れれば先手は嬉しい。
1筋の交換を入れることで、△15角の筋が消える。
相雁木において▲16歩や△94歩の価値は高い。
後手の△94歩の価値については、こちらの記事で検討した。
1筋の交換が入ったら、▲35歩△同歩▲37銀と仕掛ける。
▲37銀△43銀▲35歩と仕掛けるのもあるが、手抜いて△54歩(△42角ー△86歩や△64角の狙い)▲34歩△同銀の変化を与える。
先に▲35歩とすることで、△43銀なら▲34歩△同銀▲68玉と、▲37銀を保留して駒組みすることができる。
第4図 形勢不明
手順 △43銀▲46銀△34銀▲38飛△52金▲35銀△同銀▲同飛△43金右▲34銀△同金▲同飛。
第4図から△45歩は、▲46歩と反発できる。
△43銀に▲26銀だと△36歩に▲38飛の格好になるが、▲46銀なら△36歩に▲26飛と浮くことができる。
▲26飛に△15角がないのが、1筋の交換を入れた効果だ。
▲46銀に△34銀▲38飛△52金▲35銀△同銀▲同飛△43金右と3筋を固くするが、△34歩と打たれる前に▲34銀△同金▲同飛と金銀交換しておいてどうか。
最終図は形勢不明だ。
強く指すなら△28銀。無難に指すなら△43銀▲36飛△34歩だ。
居玉の格好で仕掛けるのでリスクのある指し方だが、後手としても怖いところだ。
第5図 △44歩を急ぐ
手順 △44歩▲36歩△43銀。
第2図の変化や第3図の変化も形勢は難しいが、後手がそれら局面を避けるなら、△62銀と上がらずに△44歩ー△43銀を急ぐのが有力。
これなら△44歩▲36歩△43銀▲16歩△14歩▲37銀に△52金と上がって備えることができる。
△44歩ー△43銀を急ぐことで▲37銀からの仕掛けを警戒している。
一方で、△44歩で角道が止まると早い動きの可能性が低くなるので、▲68玉ー▲79玉の左美濃に組みやすくなる。
後手の駒組みは一長一短あるが、先手の早い動きが嫌なら△44歩ー△43銀を急ぐ指し方は考えられる。