第1図

後手が△74歩と石田流を防がず△21玉と囲いを優先してきた場合は、▲75歩と石田流を目指したい。

△74歩と防いだ将棋はこちらから。

△21玉に対して△53角とすぐ反応する手には、▲76銀と守る手もあるが、▲65歩△75角▲56歩と一歩を犠牲に手得を重視する指し方も考えられる。

▲88飛は▲66銀や▲47金と上がったとき、△86歩▲同歩△同角▲88飛△77角成の二枚替えを消した手。

先手は機を見て、例えば後手の角道が止まったり、△62銀に紐がつかなくなったりするタイミングで▲58飛と回りたい。

これも難しいが、後手は△52金を△32金まで固めづらくなっているのが気になる。

△53角と引くのは好み分かれるとはいえ、居飛車は無難に石田流に組ませるのは不満だ。

一例の進行だが、振り飛車は理想形だ。

手順中▲59角と▲68角はどちらもある。

最終図以下、▲56歩ー▲48角を目指したり、さらに固めたい場合には▲56銀ー▲47銀引や▲47金ー▲58銀が考えられる。

石田流を防ぐ手段として、①△64銀と繰り出す。②△64歩で▲68角に△65歩を用意する。の2つのパターンが考えられる。

①の△64銀は▲76飛に△53角を用意している。

▲74歩△同歩▲同飛△73歩に▲76飛とすると△53角がある。

▲65桂から捌きたいが、後手の攻めが一手早い。これは後手良しだ。

よって先手は△73歩に▲79飛と引くことになりそだ。

▲76飛には組めなかったので、▲79飛と引く。▲68角で構えているのが細かいポイント。

一回落ち着き、お互い駒組をする。

△53角は次に△75銀を見せた手だが、▲36歩が好手。△75銀に▲35歩を用意している。

△53角に▲76銀と力で受けようとすると、△74歩で後手の駒が働く。力で受けず、相手の力を利用する指し方は振り飛車らしい。

△24歩は次に△23銀と上がってから△75銀を狙った指し方だが、▲59飛の転回が味がいい。次に▲65歩△同銀▲55歩を狙っている。

先手は石田流には組めなかったが、一歩交換して△33桂にプレッシャーをかけることができるので、不満のない展開だ。

どうしても石田流に組みたい場合はどうするか。△42金寄の格好なら▲76飛とすることができる

例えば▲56歩△42金寄の交換を入れると、今度△53角には▲77桂が成立する。

▲65桂△76銀▲53桂成△67銀成▲42成桂と、先手先手で駒が取れるので、これは先手指せる。

△42金寄の形ならば▲65桂に△64角とかわすことになりそうだ。

左桂が捌けたので満足して▲79飛と引いておく。

次に▲55歩△同歩▲54歩を狙っていて、△74歩は▲55歩に△同角と取れるようにした手。

最終図▲47金と上がった図は先手まずまずだろう。次に▲45歩として、▲55歩△同角▲59飛のような捌きを狙うのが一案だ。

△75銀が動くと▲74飛と走られるので、これ以上前にいけない。

後手としても△42金寄を保留して△53銀ー△64銀と繰り出す方が含みが多い。

△42金と寄らず、△94歩ー△84飛と組むのは有力だ。

△84飛に代えて△64銀もあって、▲74歩△同歩▲同飛△73歩▲79飛とした変化と似た感じになる。

△64銀と上がるなら、▲56歩に△64銀▲68角△94歩でも合流する。△64銀▲68角△84飛の組み合わせだと、▲95角△94飛▲96歩とされる。

最終図、△64銀と繰り出して△53角を狙った図はどうか。

△64銀以下、▲57角として△53角なら▲65歩△同銀▲79飛で先手良し。▲57角には△55歩▲同歩△同銀と動いて、▲56歩△64銀▲77桂に△74歩を用意する順は有力だ。

この変化も△42金寄となっていれば、▲57角に代えて▲77桂が成立する。△53角▲65桂で△42角と引くスペースがない。

▲65桂△44角の格好も先手がどこまで嬉しいかは不明だが、△42金の格好なら▲77桂ー▲65桂の可能性があるというだけでも知っておいて損はなさそうだ。

△94歩ー△84飛の格好を先手が嫌うなら、▲68角△64銀に▲56歩とするのもアイディアだ。

この変化も考えられるが、△64銀に▲74歩△同歩▲同飛△73歩▲79飛とする順は一番シンプルで、その後の方針が分かりやすいだろう。

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