テーマ図

今回は▲25歩型で▲65角と打つ変化を検討したい。▲25歩が▲68玉に代わっていて▲65角と打つ将棋が圧倒的に多い。▲25歩型と▲65角との組み合わせは珍しい。▲25歩型を咎める指し方を後手はしたい。

①△32金

手順 △32金▲83角成△24歩▲同歩△同銀▲56馬△26歩▲38金△33銀▲46馬△35歩▲27歩△同歩成▲同金△44銀▲26金。

▲65角に△32金と上がるのはトリッキーな手だ。▲83角成で馬が作られるが、△24歩から逆襲する。

▲24同歩△同銀で、▲77銀は△27歩▲18飛(▲同飛は△45角)△33銀▲38金△28角で後手指せる。▲77銀に代えて▲68玉も、△26歩▲同飛△44角が気になる。△24同銀に▲56馬と引いておくのが勝る。

▲56馬△26歩▲38金△33銀で次に△27角を狙っている。どう受けるかだが、▲27歩は△同歩成▲同金△44角で後手良しになる。▲46馬は、△27角に▲23歩△同飛▲24歩を用意した受けだ。

後手の△35歩は▲同馬なら△44角の意味。しかし今度△44角が消えているので▲27歩とできる。

最終図は先手が2筋を逆襲できていて、先手指せる。

②△74角

手順 △74角▲43角成△52金右▲同馬△同金▲75金△42飛▲74金△同歩▲46歩△62玉▲47銀△72銀▲68玉△64歩▲78玉△63銀▲58金右△73桂▲36歩△94歩▲96歩△84歩▲37桂。

▲65角に△74角と打つ手が有力だ。▲43角成に△52金右で馬の行く場所がない。△52金右が大切で、△52金左だと▲24歩△同歩▲23歩△同飛▲32馬で先手良しだ。

△52金右に▲75歩は△85角▲65馬△67角成で先手不満。

▲52同馬△同金▲75金に△42飛は▲46歩を牽制した手だが、▲74金△同歩▲46歩で実現できる。△46同飛は▲55角がある。△42飛に▲58金右△64歩▲74金△同歩の進行だと▲46歩と突けない。

先手は一歩得で後手は持ち駒に金がある、という主張でバランスが取れている。

以下後手が右玉風に淡々と駒組すると、先手も自然に駒組して、最終図は先手作戦勝ち。機を見て▲45桂を狙えるのが大きい。後手はもっと早い動きが求められる。

手順 △65角▲58金右△76角▲68玉△64歩▲78玉△73桂▲36歩△72銀▲37桂△44歩。

後手には早い動きが求められるので、△65角と打つ手は考えられる。角は手放すが、歩損はなくなる。

以下進んで、▲37桂に取った一歩を使って△44歩と打てる。玉頭の▲76歩を取れたのは大きい。最終図はこれからの将棋。後手は△84歩ー△85歩ー△41飛ー△81飛のイメージだ。

▲26歩△34歩▲76歩△94歩▲96歩のスタートでこうした展開になるなら▲96歩△94歩は後手の得だ。しかし△94歩を手抜いて▲25歩とされる変化がある。必ず入る保証はない。▲25歩とした変化はこちらで検討した。△94歩のタイミングは難しいところ。

手順 △35歩▲68玉△72銀▲78玉△64歩▲58金右△94歩▲96歩△63銀▲77銀△73桂▲66歩△84歩▲68金上。

もう一つ、△35歩と突く手も有力だ。△65角は積極的な手だったが、△35歩は▲36歩から▲37桂を阻止してゆっくりした展開を目指している。

以下はお互い駒組になる。最終図はこれからの将棋。どっちを持ちたいかは棋風によるだろう。

後手としては△65角と△35歩のいずれも有力だ。

手順 △42金▲61馬△同玉▲75金△72玉▲77銀△62銀▲68玉△35歩▲78玉△54歩▲58金右△34銀。

△52金右に代えて△42金も有力だ。後手玉は薄いが、バランス重視の指し方だ。

▲77銀に代えて▲68玉は△24歩▲同歩△同銀▲74金△同歩▲31角△32飛▲42角成△同飛▲24飛△33角の変化がある。▲77銀を上がることで△24歩の変化を消している。

△54歩は▲55角を消して、次に△34銀と上がる狙い。

最終図から後手は△33桂ー△25銀や△33桂ー△21飛を目指す。▲25歩型を咎めている意味がある。先手はその前にどう駒組するか。▲74金△同歩▲56歩か、▲74金△同歩▲46歩、▲66銀として▲65銀を狙う手が考えられる。

これも力戦調の将棋だ。

まとめ

今回は▲25歩型で▲65角と打つ将棋を検討した。△74角▲43角成に△52金右か△42金の分岐になる。

△52金右の将棋のとき、進んで後手は△65角か△35歩かを選ぶ。普通に駒組すると後手が作戦負けになる。

▲43角成に△42金は玉は薄いがバランス重視の指し方。

いずれも有力の指し方で、力戦の将棋だ。

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