今回は一手損角換わりの将棋を検討したい。

目次

第1図 △85歩を後回し

手順 △88角成▲同銀△22銀▲38銀△33銀▲36歩△62銀▲68玉△64歩▲37銀△63銀▲46銀△54銀▲35歩△同歩▲同銀△85歩。

△88角成とするのが一手損角換わりと呼ばれる作戦だ。

従来の一手損角換わりは△84歩型を生かすのが作戦の軸だった。

お互い腰掛け銀に組むと、△85桂と跳ねる余地がある。

しかし最近になって、△88角成▲同銀△22銀▲38銀△33銀▲36歩に△85歩と突く手が登場した。

▲77銀と上がらせば第1図最終図で▲77銀と上がった局面になったとき、△86歩▲同歩△85歩と継ぎ歩できて後手まずまずになる。

継ぎ歩があるので▲35歩と仕掛ける前に▲79玉の一手が必要になり、△44歩▲35歩△43銀(▲79玉型に△45歩は後手損)が間に合う。

▲77銀に△62銀からお互いに腰掛け銀に組むと、通常の角換わりに戻る。

早めに△85歩と突く作戦は、相掛かりを避けて、角換わりに誘導できるメリットがある

だから先手も、早めの△85歩にも▲77銀と上がらない指し方がある。

こちらの記事で詳しく検討した。

今回は△85歩を後回しにして駒組みする変化だ。

最終図は平成の頃に流行した将棋だ。

△85歩に▲77銀は、やはり△86歩▲同歩△85歩がある。

第2図 ▲79玉と▲24歩と▲34歩

手順 ▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛△23歩▲28飛。

この局面は先手の手が広い。

▲24歩は一番シンプルな手で、先手は銀交換できる。

▲24同銀に△55角▲37歩を入れる変化もあるところ。

最終図から△65歩や△45銀、△36歩など、変化が続く。

▲79玉は次に▲77銀と上がる狙いだ。

△86歩▲同歩△同飛に、▲24歩△同歩▲77角△82飛▲24銀と攻めるのが一つの狙い筋だ。

▲34歩と打つ手もあって、△44銀には▲同銀△同歩▲24歩△同歩▲35角と攻めることができる。

よって△22銀になり、ゆっくりした展開になる。

この3つが今まで指されていた手だが、新たな手が登場した。

第3図 ▲96歩と突く

手順 ▲96歩△94歩▲24歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛△23歩▲28飛△45銀▲77銀△33桂▲79玉。

▲96歩と突くのが先手の工夫だ。

▲96歩に対して後手の手が難しい。

△86歩▲同歩△同飛には、▲24歩(単に▲77角は△85飛が気になる)△同歩(△55角は▲87歩で先手良し)▲77角△82飛▲34歩△22銀▲23歩△同金▲24銀と攻めることができる。

▲79玉型と比べて▲68玉型は8筋から遠い点、△35角がない点がメリットになる。

後手は△86歩と交換しづらい。

△94歩と受ける手は局面を維持した手だが、この9筋の交換は先手が得している。

▲96歩△94歩を入れてから第2図の変化をやると、△45銀に▲77銀△33桂▲79玉と囲いやすくなる。

先手玉が広くなっているので先手満足だ。

第4図 △65歩の変化

手順 △65歩▲77銀△64角▲37歩△74歩▲79玉△73桂▲58金。

▲96歩△94歩の交換は先手得なので、▲96歩に△65歩と変化する手も考えられる。

しかし△65歩と突くと、十字飛車の筋がなくなるので▲77銀と上がれるようになる。

△64角の設置に▲37歩が好手だ。△36歩は▲48金△37歩成▲同金で問題ない。

最終図は先手作戦勝ち。

▲68金右ー▲56歩の2手は指したい手で、機を見て▲24歩から銀交換できる。

▲96歩に後手は有効手を指したいが、形が乱れるので結局△94歩になる可能性が高い。

タイミングの良い▲96歩だ。

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