すぐ役立つような戦術を紹介していきたい。

今回は後手三間飛車に対する先手の戦術だ。やや難しめの内容だ。

△54銀に▲55歩ただ捨て

手順 ▲55歩△同銀▲65歩△54歩▲26飛。

△54銀に反応して、▲55歩が面白い一手だ。△同銀でただだが、▲65歩△54歩▲26飛として、次に▲46銀や▲56銀から銀交換を狙う。

▲55歩に△45銀は、▲46歩△36歩▲45歩△37歩成▲41銀で先手指せる。先手玉が固いので攻めが繋がれば自然に優位に立てる。

▲55歩は、一歩を犠牲に飛車角の効率を優先する意図がある。

この後の進行も見ていきたい。

▲26飛以下の進行

手順 △15角▲16飛△33角▲46銀△同銀▲同飛△43金▲26飛。

▲26飛に反応して△15角と出たいところ。▲16飛に△14歩にも▲46銀とぶつける。

△33角に▲46銀とぶつけ、銀交換を目指す。

△46同銀▲同飛△43金に▲26飛と戻った局面はこれからの将棋だ。先手は次に▲86角と出て▲41銀を狙ったり、▲46歩ー▲45歩を目指したりする。難しい将棋だが、先手に主導権があるだろう。

もう一つの▲55歩

手順 ▲16歩△34飛▲26飛△33桂▲55歩△同銀▲65歩△54歩▲56銀△同銀▲同飛。

▲55歩に代えて▲16歩も有力だ。対して△36歩▲同歩△同飛は▲48銀が好手。以下△34飛には▲68角と引いて▲35歩を狙って、歩交換を逆用できる。▲48銀のとき△15角を消しているのが▲16歩の効果だ。

▲16歩△34飛▲26飛なら、△15角がないので安全に▲26飛と浮ける。

△33桂に▲55歩と突く。狙いはさっきと一緒だ。△同銀に▲65歩△54歩▲56銀と銀交換を目指す。

最終図以下△45歩▲44銀△53銀▲同銀成△同金▲26飛が一例で、難しい将棋だ。

今回は▲55歩のただ捨てを検討した。銀交換できるので、先手が主導権を握りやすい。

ソフトによって知られるようになった手で、有力という認識だが、個人的には序盤早々一歩損するので好みではない。

ソフトの示す手を鵜呑みにせず、自分の感覚と合うかどうかで選択するのが良いだろう。

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