すぐ役立つような戦術を紹介していきたい。

今回は先手三間飛車に対する後手の戦術だ。

千日手狙いの△44銀

手順 △64歩▲56銀△44銀。

図から△64歩と突いて、次に△65歩の仕掛けを狙う。対して▲88飛なら△65歩の仕掛けを消しているが、利かされて先手つまらない。▲56銀と突っ張りたいところだ。

後手が何もしなければ、▲68飛ー▲65歩と開戦して先手ペースになる。▲56銀に△55歩と追うのは▲45銀と出られて気持ち悪い。

▲56銀に△44銀が工夫の一着だ。

△44銀に▲46歩の変化

手順 ▲46歩△55銀▲同銀△同歩▲67金△86銀。

△44銀に▲68飛は、△55歩▲67銀△45銀で後手陣がのびのびする。

▲46歩は△55歩に▲47銀引を用意した手だが、▲46歩を狙って△55銀と仕掛けることができる。

▲55同銀△同歩と銀交換になり、次に△69銀の狙いが残る。▲67金はそれを避けた手だが、△86銀と打ち込んで攻めが繋がる。

▲67金では▲68飛としたいが、△75歩▲同歩△76銀で後手指せる。▲79飛なら先手玉が固いので△86銀とは打ちづらいが、△42金上や△94歩から駒組して後手不満ない。

△44銀に▲67銀の変化

手順 ▲67銀△53銀▲56銀△44銀。

△44銀で角道が止まったので、▲67銀とあえて2手損するのは高等戦術だ。しかし後手も△53銀と戻ると、4手前の局面と同じだ。

▲56銀△44銀▲67銀△53銀・・・を繰り返して千日手になる。

おまけ △64歩に▲88飛の場合

手順 ▲88飛△73桂▲56歩△94歩▲46歩△42金上▲47金△62飛。

△64歩に▲88飛の変化も見てみよう。▲88飛まで受けられるとすぐの仕掛けは難しい。△73桂から駒組する。

▲56歩△94歩▲46歩に、△65歩▲同歩△77角成▲同桂△79角の仕掛けも考えられる。この仕掛けを先手が警戒するなら、▲46歩ー▲47金ー▲56歩の順番で駒組するのだが、後手の△55歩の位も大きいので一長一短だ。

最終図は次に△65歩の仕掛けを狙っている。形勢は互角だが、後手の方針は分かりやすい。おすすめの作戦だ。

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