すぐ役立つような手筋を紹介したい。
今回は相掛かりの将棋だ。
▲36銀を咎める△85飛
手順 △94歩▲96歩△52玉▲36銀△86歩▲同歩△同飛▲87歩△85飛。
図は先手が▲27銀と棒銀を目指した局面。対して△94歩▲96歩△52玉とするのが積極的な指し方だ。端の交換は、将来△85飛と引いたとき△95歩▲同歩△96歩とできるようにしている。ただ△94歩に▲36銀の変化もあるので、その変化が嫌なら単に△52玉も有力だ。
▲36銀を見て△85飛に構える。次に△35歩と銀を追い返す狙いだ。
△85飛以下の変化
手順 ▲76歩△35歩▲27銀△74歩。
△85飛に▲25銀の攻めは、△35歩▲34銀△36歩だったり、△55角▲34銀△36歩のように反撃して後手指せる。棒銀は単騎の攻めなので、大駒を大きく動かした攻めが有効だ。
▲76歩に△35歩と銀を追い返す。▲25銀は△84飛が好手。以下▲24歩は△88角成▲同銀△33桂で対応できる。
▲27銀と引かせることができたので△74歩から駒組する。後手は手得が主張、先手は△35歩が負担でしょ、という主張だ。これからの将棋だが、先手は受け身になりやすい。
もっと知りたい方向け
手順 ▲22角成△同銀▲77桂△55飛▲66角△54飛▲35銀△64歩。
△35歩に▲27銀と引かず、▲22角成△同銀▲77桂が一番強い手だ。しかし△55飛で対応できる。
最終図△64歩は次に△65歩を狙っている。▲46銀としても△65歩▲55角△33銀で角が狭い。
棒銀に対する従来の指し方
手順 △86歩▲同歩△同飛▲87歩△84飛▲36銀△33角▲76歩△42玉。
△86歩から歩交換し、△84飛と構えるのが従来の指し方だ。▲36銀に△33角と備える。▲25銀なら△22銀▲24歩△35歩で数で受かる。先手はすぐに攻略できないので、お互い駒組に入る。
▲76歩に△22銀ではなく、△42玉と上がるのも細心の一手。△22銀だと▲16歩△14歩▲33角成に△同桂と取れない。▲15歩△同歩▲12歩△同香▲21角があるからだ。先に△42玉なら▲16歩△14歩▲33角成△同桂で問題ない。
これも一局の将棋だが、△85飛がより有力という評価だ。
おまけ 後手の第3の指し方
手順 △44角▲36銀△33桂▲76歩△86歩▲同歩△同飛。
△44角▲36銀△33桂とするのも有力な指し方だが、少数派だ。
最終図はこれからの将棋。先手から角交換してもらい、△43銀型に組むのが後手の理想。
先手の棒銀に対して、△84飛型、△85飛型、おまけの△44角の指し方がある。積極的に指したい方は△85飛と構えるのがおすすめだ。
最後に次の一手に挑戦してみよう。