すぐ役立つような戦術を紹介していきたい。
今回は相掛かりの将棋だ。
▲34飛に△15歩と突く
手順 ▲34飛△15歩。
▲34飛に対して△15歩と突く。通常は▲15歩と先手から仕掛けるところなので、後手から△15歩とは不思議な一手だ。
▲34飛の次に▲24飛と戻られては、一歩損となり後手不満。後手は先手の飛車を2筋に戻したくない。
▲34飛にすぐ△33金▲35飛△24金が考えられるが、▲31飛成△同角▲76歩△44歩▲同角△22歩▲32銀△34金▲77角△42角▲21銀成で先手良し。
▲34飛△15歩▲同歩が入っていると、同じように△33金▲35飛△24金▲31飛成△同角▲76歩△44歩▲同角△22歩▲32銀△34金▲77角△42角▲21銀成と進んだとき、△15香と逃げることができる。こうなれば後手指せる。
△15歩▲同歩が入っている場合は、▲32銀に代えて▲77角△43金▲14歩のような展開が予想される。形勢難解だ。
△15歩には、最後△15香と逃げる意味があった。▲15同歩もあるが、後手の意図を通すので別の手段を考えたいところだ。
△15歩に▲76歩の変化
手順 ▲76歩△88角成▲同銀△33金▲35飛△44角▲25飛△24歩▲29飛△16歩▲18歩。
△15歩を通さず、▲76歩と突いてみる。△88角成以下、▲同銀△33金▲35飛△44角▲25飛△24歩▲29飛と飛車を追いかけて、最後△16歩と取り込む。
最終図は課題局面だ。後手は△16歩と取り込んだのが主張。一方で、角を手放していて、△33金の形がいびつなのをどう見るか。
▲29飛に代えて▲45飛もある
手順 ▲45飛△16歩▲同香△同香▲13歩。
▲29飛に代えて▲45飛もある。飛車が狭いので、覚悟のいる手だ。
▲45飛に△54銀は▲44飛△同歩▲15歩で端を逆用できる。△16歩と取り込みたい。
対して飛車の横利きを生かして、▲16同香が強い手だ。△同香に▲13歩と垂らす。
最終図は先手の攻めが続くかギリギリだ。
▲88同銀に△33桂の変化
手順 △33桂▲24飛△23歩▲26飛△16歩▲15歩△同香▲18歩。
△33金に代えて△33桂も有力。▲15歩なら△23金▲35飛△44角で後手指せる。△33桂の効果で▲25飛と寄れない。
▲24飛△23歩▲26飛△16歩に▲14歩としたいが、△同香▲24歩△22銀▲21角△42金右▲12角成△24歩▲同飛△23角で受かる。
最終図。先手は△16歩▲18歩とへこまされた形だが、▲35歩から桂頭を狙う楽しみがある。形勢不明だ。
より詳しい変化はこちらの記事をご覧ください。