前回は▲46銀ー▲37桂ー▲26飛に至る手順についてみてきた。

第3図

第3図から①△45歩の反発と、②△32飛と受けに回る、2つの方針がある。①の△45歩は▲26飛の格好を咎めている。

△45歩に▲33角成は△同桂で困る。以下▲57銀は△44角、▲45桂△同桂▲同銀は△33桂で銀が取られてしまう。

△45歩に▲同銀も△88角成▲同銀△33桂となって、左桂が捌けて振り飛車指せる。

△45歩に▲57銀と引くのも形良く△44銀と上がられてしまう。ここは▲45同桂といきたいだろう。

対して後手は△88角成▲同銀△44銀とする。これで先手の桂馬は助からない。

▲31角には△41飛も考えられるが、▲22角成△45銀のとき▲32馬とされる余地がある。

▲22角には△33角もあるが、美濃囲いが固く、瞬間は振り飛車が桂得なので強襲をしたいところだ。最終図△49銀と絡んだ図は振り飛車ペースだ。

▲31角では良くならなかった。▲24歩が良いだろう。お互い△45銀▲23歩成△46銀▲32と、と攻め合う。対して△43飛と逃げると▲46歩△同飛▲21飛成で先手良しになる。

△49飛成は▲26角が攻防手。後手から次に△46桂が厳しいが、このとき▲59金と引けるようにしている。もし△49飛成とされるのが怖いなら一回▲47歩△56飛としてから▲21飛成もある。

▲26角に△62角も後手の工夫。単に△35歩は▲同角と取られる。▲71銀の先手なので△44歩と受けるが、▲43歩からの攻めが間に合う。今度△46桂には▲同角と取れるようになっている。

△62金寄の格好にしておけば△35歩に▲同角は△46桂とできる。▲62角成がきわどいが詰めろになっていない。△62金寄で固くなったが玉が狭くなったので、▲95歩と端攻めが有効だ。▲26角のききが強く、△46桂がきかないと意外と先手陣は固い。この順は先手指せる。

では後手がどうするかというと、▲32とに手抜きで△47銀成と攻め合いだ。

△46桂とした図が結構うるさい。まずは▲52とから。

△58桂成に▲79金と埋める。対して後手の△59角は詰めろ飛車取りだ。▲86歩と受けると、△68金▲87玉△79金▲同銀に△86角成で一気に必至になる。▲86歩はつけないので、△59角には▲77銀になる。

▲77銀には後手も一回△26角成と緩める。▲61とは△26馬がよくきいていて、ゼットの形だ。その瞬間を生かして△69金と追撃したい。

しかし、先手玉への詰めろになっていない。△68銀に▲88玉とすると△77銀成▲同桂△78金で詰む。△68飛成に▲78銀が正着。▲78金合とすると△44馬のとき合駒がなくて頓死する。仮に▲55銀合だと斜めの駒が入るので、△79銀から△88銀打とできるようになる。▲55金合とできれば先手玉は詰まない。

よって後手も一回△61同銀と戻す必要がありそうだ。▲22飛で王手馬取りがかかるが、△62金▲26飛成△49飛としてスピードを重視する。

次に△69金があるので▲88玉とかわすが、構わず△68金がある。△69金でも同じ意味だ。▲78金打と埋めるが、△79金▲同金で千日手になる。後手も攻めが細く、こうなるとお互い打開が難しそうだ。

△46桂に手抜きで▲52とは先手が勝ちきるのは大変だった。次に△46桂に▲68金を見てみたい。

△59銀の絡みつきは嫌だが、△59角▲57玉と逃げだして一回は助かっている。後手も△42金と手を戻すした図がどうか。見た目は先手行けそうだが、▲44角や▲62銀だと△41歩で止まる。

先手陣は修復がきかないが、攻めるとカウンターが怖い。先手は攻めるか受けるか。後手も後手で攻めが繋がるか不安だ。どちらも持ちたくない局面だろう。

△59銀には▲47銀と受ける手もある。△48金に▲46銀と取ると△59角▲78玉△58金で詰めろ飛車取りになる。

△47金に▲79金と埋めると△58桂成▲78玉△68金と追撃される。ここらへんは一手一手難しい。

▲78玉の早逃げは△58桂成なら▲77銀とする狙いだ。単に▲77銀とすると△57角▲78玉△69銀▲88玉△79角成▲98玉△78銀成か不成かで、寄ってしまう。▲78玉に△59角なら▲79銀で飛車を見捨てて手を稼ぐ。

▲78玉に△69銀はスピードアップの手。▲同玉△59角に▲79銀の局面は、単に△59角▲79銀△69銀と比べて▲88玉とできないようになっている。▲79銀には△26角成▲61とに△88金で必至になる。

△59角に▲78玉だと△68金から玉を追って△26角成がまた詰めろ。しかし▲75玉とかわされるとすぐには寄らない。最終図△52金と戻した局面は難しい。しかし、先手を持ってやりたい人はいないだろう。

最後に△46桂に▲59金だ。一見△37角が痛そうだが、▲29飛打がいい手。▲29飛でも受かっているが、△42金と戻されたとき▲21飛成とできない。▲29飛打なら△42金に▲21飛成とできる。

△41歩に▲28竜は受けきってやろう、という手。△58金や△58銀を消している。この局面も後手の攻めが繋がるか、先手が受けきれるかという課題が与えられている。

まとめ

△45歩とつくと一気に激しい展開になる。先手は勢い▲24歩の攻め合いが良さそうだ。対して後手も△43飛と緩めると先手指せる変化になる。よって△47銀成と踏み込む。そして△46桂と打った図が難しい。

▲52とか、▲68金か、▲59金か。受けきる展開はしんどいので本当は▲52とから一手勝ちを目指したいが、先手が勝ち切るのは難しそうだ。しかしどの変化も何かいい手があると結論が大きく変わる可能性がある。

△46桂とした図が先手大変ならば、第3図の△45歩を先手は避ける必要がある。その必要があると先手の駒組に制約がかかる。

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