すぐに役立つ戦術を紹介したい。
今回は角換わり拒否の作戦に対する、先手の対策だ。
▲23歩と打つ
手順 ▲24歩△同歩▲同飛△53銀右▲23歩△31角。
8手目▲77角に△34歩と突けば角換わりになるが、△62銀と上がって駒組みするのが角換わり拒否の作戦だ。
△54歩と突く前に△42銀と上がるのが工夫で、単に△54歩とすると▲24歩△同歩▲同飛△53銀▲23歩で角が取られる。
△42銀は▲23歩に△31角を用意しているが、それでも▲23歩と打つ手は考えられる。
少数派の作戦だ。
▲23歩に代えて、▲28飛△23歩▲68銀△41玉(または△74歩)▲27銀と棒銀をするのが主流の対策になっている。
こちらの記事で詳しく検討した。
△34銀と上がって▲23歩を回収する
手順 ▲36歩△44歩▲68銀△43銀▲35歩△34歩▲同歩△42角▲28飛△34銀。
先手がじっとしていると、△44歩ー△43銀ー△34銀で▲23歩を回収される。
△43銀に▲35歩は△34銀を消した手だが、△34歩▲同歩△42角が好手。
▲28飛△34銀に▲22歩成は、△同金▲同飛成△15角▲26金△22飛▲15金△28飛成で後手良し。
もし△15角の筋がなかったら、△34銀の前に△24歩と打てば良い。
最終図は先手失敗。
▲23歩を犠牲にする
手順 ▲46歩△44歩▲47銀△43銀▲28飛△34銀▲56銀△23銀▲68銀△24歩▲45歩。
△34銀を防ごうと3筋を伸ばしても、△34歩で効果がなかった。
▲23歩を犠牲にして駒組みするのが有力だ。
一目散に▲56銀と上がる形を作る。
△23銀にすぐ▲45歩もあるところ。▲45歩は先手の権利なので、良いタイミングで仕掛けたい。
△23金ならすぐ▲45歩△同歩▲同銀と仕掛けて先手ペースだ。
▲78銀型にする
手順 △53銀右▲23歩△31角▲46歩△44歩▲47銀△43銀▲28飛△34銀▲56銀。
▲23歩と打つつもりなら、▲78金に代えて▲78銀にするのも有力。
▲78金型は▲68銀ー▲69玉ー▲79玉の3手で囲うところを、▲78銀型は▲68玉ー▲79玉の2手で固い陣形にできる。
最終図になるなら▲78金よりも先手が得している。
▲78銀型には△23歩
手順 △23歩▲54飛△53銀右▲56飛△41玉▲26飛△64銀。
図から△53銀右は▲23歩と打つ変化になる。
▲78銀を見て、△23歩と打って歩を取らせる作戦にしてみる。
最終図はこれからの将棋。先手は最終図で、▲78金となっている方が作戦の幅が広いので嬉しい。
後手としては▲78銀か▲78金かを見て、△23歩か△53銀右かを選びたい。