テーマ図

今回は4手目△32飛の将棋を検討したい。4手目△42飛の角交換四間飛車と似た将棋になる。

4手目△42飛の場合は、どこかで△88角成▲同銀△22銀と振り飛車側が角交換しないと△31銀が使いづらい。一方で△32飛の場合は、次に△42銀と上がることができる。これが△32飛のメリットだ。

手順 ▲25歩△42銀▲24歩△同歩▲同飛△88角成▲同銀△33角▲28飛△27歩▲68飛△22飛。

まずは▲25歩と伸ばす変化から見ていきたい。これには△42銀と上がる。2筋がガラガラなので、▲24歩△同歩▲同飛といきたいが、△88角成▲同銀△33角で対応できる。

最終図は2筋を逆襲して、後手不満ない。

手順 ▲68玉△62玉▲78玉△72玉▲24歩△同歩▲同飛△31金▲28飛△88角成▲同銀△22飛。

すぐ▲24歩はうまくいかなかった。▲68玉ー▲78玉と88の地点に紐をつけて▲24歩といくのはどうか。▲78玉に△33角と上がるのは、▲同角成△同銀▲65角がある。△72玉に▲48銀と上がると、今度こそ△33角と上がれる。▲33同角成△同銀▲65角がないからだ。

本線に戻る。△72玉に▲24歩△同歩▲同飛とする。今度は△88角成▲同銀△33角とはできないので、△31金と対応する。▲23飛成は△88角成▲同銀△22飛で竜を消せる。

△31金に▲28飛にも△88角成▲同銀△22飛とぶつける。以下▲24歩は△26歩▲同飛△35角で、▲28飛は△24飛。▲23歩成は△26角▲22と△同金となって、振り飛車は角を手放したものの飛車交換になってまずまずだ。

△22飛に▲23歩は△12飛と逃げて、▲22角は△33角で問題ない。△12飛以下△33銀ー△24歩ー△32金と取りに行くイメージだ。

手順 ▲48銀△33角▲58金右△82玉▲56歩△72銀▲57銀△52金左。

▲48銀と上がると△33角と上がる。これで後手が一安心だ。▲33同角成△同銀となれば角交換振り飛車になる。△88角成▲同銀△22銀とする角交換振り飛車は一手損になるが、これなら手損せずに角交換振り飛車ができる。

自然に駒組をすると最終図のような感じになる。最終図から▲77角と上がると、△同角成▲同桂△33銀▲88玉△22飛で、次に△24歩▲同歩△同銀の逆棒銀を狙う。「角交換に5筋の歩は突くな」という格言もあるように、角交換振り飛車と▲56歩ー▲57銀の形は相性が悪い。

角交換振り飛車には▲46歩ー▲47銀としたいところだ。しかし▲56歩に代えて▲46歩とすると、今度は△44歩の変化を選べる。▲46歩は持久戦には不向きで、急戦の将棋になる。駆け引きによって、形を決めてもらうことができるかもしれない。

これらの理屈を踏まえて、▲33角成△同銀▲46歩は考えられる。

また、最終図から▲66歩と止める手も△64歩▲77角△54歩のように、△44歩を保留して駒組することができる。少しながら振り飛車が得をしている。

△32飛に▲22角成の変化

手順 ▲22角成△同飛▲65角△74角。

駒組になると、振り飛車の主張が通る。4手目△32飛は先手が無難に指すと、振り飛車が駒組で得できる。△32飛には▲22角成△同飛▲65角と強く戦って、ポイントを稼ぎにいきたいところだ。いきなり激しい戦いになるが、△32飛が通るか通らないかはそれほど重要だ。

▲22角成に△同銀もあるところ。△同飛と取るのは、△42銀と上がりたいという意味だ。

▲65角で後手が困ったようだが、△74角と切り返して難しい戦いが続く。

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