テーマ図

今回は▲67銀型▲45桂の仕掛けについて検討したい。テーマ図▲45桂に△22銀と引く変化はこちらで検討した。△22銀と引くのは後手有力の変化だ。しかし瞬間△22銀が壁銀になるので怖さもある。

今回は▲45桂に△44銀とする変化を見ていきたい。攻め合い志向の手だ。

手順 △44銀▲24歩△同歩▲同飛。

△44銀に▲24歩から歩交換をする。▲24同飛に△13角、△23歩、△86歩と、後手に複数手段が考えられる。どの変化もかなり深い。今回は一番前例が多い△13角の変化だ。

△13角の変化

手順 △13角▲29飛△28歩▲49飛△46角▲47金△13角▲56金△86歩▲同銀。

△13角は頻出の反撃筋だ。△46角と取ると、▲45桂取りになる点が大きい。△13角以下▲29飛△28歩▲49飛と飛車を追いやることに成功した。

対して△46角は自然だが、▲47金から▲56金と活用して先手の駒効率が良い。▲56金に△86歩は▲同銀が好手だ。▲86同歩は△85歩の継ぎ歩攻めがあるので、この場合は▲同銀が固い。最終図は、後手からの攻めが難しい。先手十分だ。

手順 △86歩▲同歩△46角▲47金△13角▲56金△85歩▲同歩△45銀直▲同金△同銀▲同飛△57角成▲68銀打△33桂▲49飛△55桂▲57銀△67桂成▲同金△58銀。

△46角に代えて、△86歩と打診するのが大切な一手だ。▲同歩なら△46角、▲同銀なら△65歩と手を変える意図がある。

▲86同歩△46角▲47金△13角▲56金と進むと、△86歩▲同歩に限定できているので、△85歩の継ぎ歩攻めができる。

△45銀直▲同金に△85飛の十字飛車の誘惑もあるが、▲86歩△45飛▲同飛△同銀▲81飛と進むと先手良し。▲45同金には△同銀▲同飛△57角成とするのが勝る。

▲68銀打には△33桂▲49飛△55桂が好手順。最終図はきれいな両取りで、後手良し。いつでも△85桂と跳ねれるのも大きい。

手順 ▲86同銀△65歩▲47金△55銀左▲56金△同銀▲同銀△22角▲64銀△45銀▲同歩△66角。

▲86同銀には△65歩と突く。▲65同歩なら△46角▲47金△55角が王手になる。

▲47金に△45銀直▲同歩△55桂は▲58銀△66歩▲63歩△52金▲56金で先手指せる。▲47金には△55銀左が良い。▲65歩と取ると△22角のラインが厳しい。

△55銀左に▲56金も△同銀▲同銀に△22角のラインがある。最終図は後手ペース。

手順 ▲46歩△85歩▲同歩。

△13角と引いたとき▲56金は△85歩で後手指せた。▲46歩と支えておく手も考えらえられる。

△86歩▲同歩が入っていなくても▲46歩は考えられたが、先手は歩切れになるので△22角の猶予ができる。△86歩▲同歩が入っていれば、次に▲75歩があるので後手は△85歩から攻めることになる。攻めを急かしている意味がある。

後手はどう攻めるか

ここから△45銀直、△65歩、△85同桂が考えられる。

①△45銀直

手順 △45銀直▲同歩△55桂▲56銀△47桂成▲同飛。

まずは△45銀直▲同歩△55桂と両取りをかける変化だ。これに▲58銀もあるところ。自然に▲56銀△47桂成▲同飛と応じても先手不満ないだろう。

最終図以下△46金▲27飛△36金▲82銀の変化が予想される。形勢は難しいが、後手の攻めは方向違いの感じがある。

②△65歩

手順 △65歩▲同歩△85桂▲66銀左△55銀左▲82歩△61飛▲23歩△同金▲56金△22角▲87玉△66銀▲同銀△55銀打▲67銀。

次に△65歩▲同歩△85桂とする変化だ。△65歩▲同歩を入れることで、△85桂▲86銀に△22角で後手良しになる。よって▲66銀左になり△55銀左とぶつけていく。

▲82歩に△同飛は▲55銀△同銀▲71銀で先手良し。

進んで▲87玉△66銀に▲同金は△64歩で後手指せる。最終図は千日手濃厚だ。後手不満ない。

③△85同桂

手順 △85同桂▲86銀△65歩▲82歩△同飛▲64角△81飛▲82歩△61飛▲85銀△63金。

△85同桂としてから△65歩とする順も有力。△65歩に▲同歩はやはり△22角だ。△65歩に▲82歩△同飛▲64角△81飛▲82歩△61飛▲85銀と、玉頭を緩和しながら桂得できるが、△63金と上がられて先手の角が負担だ。

△63金に▲86角は△73金と寄って、次に△84歩を狙って後手指せる。▲97角と引いても△95歩▲同歩△同香▲96歩△84歩で後手指せる。

まとめ

今回は▲24同飛に△13角と反撃する変化を検討した。△13角に▲29飛△28歩▲49飛に△86歩が大切な一手だ。▲同歩なら△46角、▲同銀なら△65歩を選ぶ。

▲86同歩△46角▲47金△13角▲46歩△85歩▲同歩にどう攻めるか。

①△45銀直は良い勝負。②△65歩は千日手。③△85同桂は後手指せる。

先手が互角以上に戦える変化は見つからない。

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