前回の続き

第3図

▲66歩を見て後手は△75歩と仕掛ける。

対して▲65歩も考えられる。△76歩は▲64歩△77歩成▲63歩成△78と▲62歩が痛い。▲65歩に△同銀▲75歩になる。

そこで△76歩が大きい一手。▲68銀は△66角。▲88銀は△54銀から△44歩ー△45歩を見せる。

△54銀と引いておけば▲24歩△同歩▲25歩を未然に防いでいる。

以下進んで△76歩に▲88銀と▲68銀、どちらも考えられる。

▲88銀には2つ考えられる。一つは△44歩▲24歩△22歩で、△42銀ー△43銀の組み換えを目指す指し方。

前回の第2図と比べて先手は▲66歩をついているので、△66銀が残っている。▲77歩△同歩成▲同銀△76歩▲66銀の筋が効かない。

これは穏やかな指し方で、後手不満ないだろう。

もう一つは△44銀で積極策だ。

しかし▲15歩△同歩▲13歩が気になる。△同香は▲12角、△同桂は▲15香で攻めが続く。▲13歩を放置しても▲15香や▲14角がある。

▲88銀に△66銀も十分考えられるが、▲24歩△22歩▲68飛となって銀を受けるには△44角か△84角か、角を使うことになる。角を手放す不安がある。

壁銀は嫌なので▲68銀と引きたいところだ。8筋は薄いが、大丈夫か。

まず△86歩▲同歩△同銀が気になる。

しかし、▲24歩が一回入る。△77歩成は▲同桂△同銀成▲同銀△89飛成▲79歩△22歩に▲88銀と竜を狭くして先手良し。

△22歩に▲83歩△同飛▲74角で切り返せる。

以下△73飛は▲56角と引いておいて8筋からずらすことに成功した。次に▲25飛から▲85飛と見せる。

△82飛に▲63角成は△87銀成と攻められるが、馬を作るのを我慢して▲83歩と飛車を押さえれば先手指せる。△62飛にやはり▲25飛が急所の一手で、次に▲85飛を見ている。

△86歩▲同歩△同銀は後手がまずそうだったので、△86同飛を考えてみたい。

△86同飛だと再び駒組が始まる。▲67銀までは相場。ここから分岐する。

△44銀と出ると▲56角が打ちやすくなる。△52玉は▲15歩△同歩▲13歩△同香▲12角のときが受けづらい。△42玉はこのとき△31玉と受けられるようにした意味もある。

それでも▲15歩の仕掛けは考えられる。

△42玉の効果で▲12角に△31玉で受かる。

以下▲23歩成は△同歩▲同角成△24歩で受かる。

▲35歩△同歩に▲同銀も△34歩で追い返されてしまう。△34歩に▲23歩成△同歩▲24歩はあるが、強引な印象だ。

しかし▲35歩△同歩▲56角成では先手寂しい。△16歩と伸ばされた局面は攻めを逆用されてしまった。

△42玉にすぐの仕掛けは難しかったので、▲37桂と力をためる。

すぐ▲25飛は△35歩▲同銀△77歩成▲同桂△76歩▲65桂△77角が厳しい。このとき▲37桂と跳ねてあれば、▲48玉△99角成▲45桂で先手が指せる。

▲37桂に、△44銀と上がるとやはり▲56角が打ちやすくなる。▲45桂を消して△44歩とつくと今度は▲25飛と浮きやすくなる。△64銀は▲76銀と拠点を払われるし、△35歩は▲同歩と取れる。△36歩や△36角には▲34歩で両取りがかかる。

このとき△44歩と突いていなければ△24銀と取れた。△52金は大きい一手だ。

▲37桂と跳ねていれば△77角が無いので▲25飛と浮きやすい。

対して△35歩も好手。単に△64銀は▲76銀で失敗だったが、△35歩▲同飛△64銀ならば▲76銀に△24銀で飛車が狭い。

△64銀に▲25飛と戻ると△34角がある。△35歩に▲同歩だと△36角もあるが、△24銀と取る方が味がいい。▲26飛にと逃げると△36歩▲同飛△28角で後手良し。

▲37桂は攻めに使う駒だが、狙われる駒でもある。△77角は打ちにくいので、今度は△13桂と飛車を追って△64歩と桂馬を取りに行く。△13桂と飛車を追わないと、△53同玉に▲46銀と飛車の横ききを使われる。

一方で▲15歩が間に合う展開にはしたくない。

△53同玉に▲45桂は△62玉▲33桂成に一回△37桂が入る。▲27飛なら△37桂はないが、△33同金で難しい。

▲48玉は早逃げだが、△62玉がお返しの早逃げ。桂損で先手不満だ。

後手は桂馬を取りきるまでが怖い。

▲37桂に代えて▲25飛△35歩▲同歩とする、△13桂に▲27飛と引いて△64歩に▲45桂と攻めるなど、まだまだ先手にアイディアがありそうだ。

△86歩では△66銀も考えられる。

▲24歩△22歩で、▲97角は△52金のような受けなら▲67歩で銀を取る狙いだが、△75角と合わされて▲同角△同銀▲67銀では先手が一歩損で落ち着く。

▲97角で▲77歩も考えられるが△同歩成▲同銀で、△同銀成なら▲同桂で桂馬が攻めに使えるが、△75銀▲25飛△64銀となるとやはり一歩損で落ち着く。

▲25飛は次に▲65飛や▲67歩を見た手。銀を帰らせると先手は一歩損になるので、こう指したいところだ。

▲25飛に△35歩は▲65飛を防ぎつつ、△34角を見せた手。

対して▲同銀は△86歩▲同歩△同飛▲87歩△84飛としておいて、先手の飛車と銀が重い。▲46銀と引きたいが、やはり△34角がある。

▲35同歩は△36角がある。▲26飛△47角成▲38角で馬は消えるが、△同馬▲同金△86歩▲同歩△同飛▲87歩△84飛で先手陣がバラバラで先手不満だ。

△26角の王手飛車を恐れず、▲35同飛と取って横ききをキープしたい。△26角は▲37角△35角▲同銀で先手陣は飛車に強い。

△77歩成に▲同銀△同銀成▲同金として△86飛を防ぐも有力だが、▲77同桂は攻めに使う明るい手。

以下進んで△77銀成に▲62歩が一本好手で、先手指せる。△62同金なら▲86歩△78成銀▲71飛で両取りがかかる。△62同玉なら△36飛のとき▲91角成と攻め合って、一手勝ちできる。

△68成銀は▲同金で両取りのままだ。

仕方ない△71金だが、大きな楔が入った。△36飛に▲91角成とさっぱりする指し方もあるが、▲46角としておいても後手の飛車が取れそうだ。

△35歩は手筋だったが、▲35同飛が好手で後手がうまくいかなかった。次に△44銀を考えてみたい。

△44銀には狙い通り▲65飛と回る。▲67歩では△33桂と飛車を追われてしまう。

△33桂の他にも他にも△35歩とつく手もある。▲66歩と銀を取ると△34角がある。

△77銀成に▲77同金が正しい取り方。▲同銀だと△74角▲66飛△54桂のとき▲65銀が効かない。△66桂が78の金に当たる。▲77同金と取れば△54桂には▲65銀で先手良しになる。

最終図▲45歩と打った図は難しい。後手は▲45歩以下、△33銀▲55銀△52金か、△54桂▲44歩△66桂▲同金△44歩のどちらも考えられる。駒損になるが先手陣は飛車に弱いので、△54桂とする順は魅力的だ。

第4図

これまでは△75同銀に▲24歩△同歩▲25歩と継ぎ歩をして反撃したが、穏やかに▲76歩もある。

△86歩が見えているが、どのように対応するか。

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